CM1のここがいい!
とにかく、撮影してすぐにインターネットに画像を投稿できるというのは便利。普段、デジカメで撮影し、無線LAN機能を使ってスマートフォンに転送して投稿する、という作業を行ってきた身からすると、デジカメとスマートフォンが自然に連携できることで、さらに写真利用が捗るようになる。
標準のアルバムアプリは、Googleドライブへのバックアップ機能を備え、撮影するそばから画像をクラウドにバックアップできる。今までメモリカードを抜いて、カードリーダーに挿入して、といった作業は不要だ。
アプリを追加すれば、例えばLightroom mobile for Androidをインストールしてクラウド連携機能を使い、撮影後にLightroom mobileで補正やスター、フラグを設定しておいてPCのLightroomを開くと、画像データを含めてすべて同期されるので、家に帰ってからの作業が効率的に行える。
もちろん、InstagramをインストールしてSNSにアップロードしてもいいし、メールやLINEで友だちに送る、といった用途も、スマートフォンと同様に使える。
スマホのカメラに不満を感じていた人に!
1インチセンサーと28mm F2.8の単焦点レンズ、そしてヴィーナスエンジンを搭載したCM1は、従来のスマートフォンカメラに比べて高画質で、ボケを含めて1段上の画質を実現している。高級コンパクトに比べるとまだ物足りない面もあるが、スマートフォンのカメラに不満を感じていた人には適しているだろう。
スマートフォンカメラは、常に持ち歩いているので手軽に撮影でき、すぐにインターネットに投稿できるというのがポイント。このどちらもなければ、これほどスマートフォンカメラが使われることはなかっただろう。CM1は、この2つのポイントを備えつつ、それが「高画質なカメラ」であるのが特徴だ。
CM1は、既存のスマートフォンをそのまま高画質化しようとするのではなく、「スマートフォンを高画質のカメラにしよう」とした点がこれまでの製品とは異なっている。商品企画の出発点はスマートフォンだったようだが、同社のカメラLUMIXの開発チームと密接に協力したことで、音声電話もLTE通信もできるAndroidスマートフォンでありながら、1インチセンサーやライカブランドのレンズ、そしてハードウェアのヴィーナスエンジンを搭載したカメラを実現した。
スマートフォン単体、カメラ単体をそれぞれ開発するのは、パナソニックとしては難しくはない。CM1は、スマートフォンとしてもカメラとしても十分な性能を備えつつ、お互いの良さを殺さず、そのどちらも使えるように融合させるのが難しかったはずで、今回は製品としてそれが十分成功していると感じる。