続いて、スマートフォン/タブレットの連携機能について見てみよう。Officejet 5740はNFC対応が目玉機能のひとつ。液晶モニタ右上にあるポートにNFC対応端末をかざすだけで、簡単に接続できるのだ。

NFCで手軽に接続できる「NFCタッチtoプリント」に対応。NFCポートは、液晶モニタの右上にある

NFC対応端末をかざすと、自動的にNFC機能が起動する

ただ、試用した時点でNFC機能に対応しているのは、日本ヒューレット・パッカードのタブレット「Elite Pad 900」のみだった。日本HPによれば、近いうちに印刷アプリ「HP ePrint」(下記)をアップデートし、他社製のNFC対応端末を全般的にカバーする予定とのことだ。

iOS/Android向けのアプリとしては、「HP ePrint」と「HP All-in-One Printer Remote」の2種類が用意されている。「HP ePrint」は印刷専用で、端末内の写真や文書をワイヤレスで印刷することが可能だ。「HP All-in-One Printer Remote」は、さらに文書のスキャンや端末のカメラ機能を利用した文書のスキャン/印刷にも対応しているが、印刷には別途「HOプリントサービスプラグイン」をインストールする必要がある。

写真や文書を印刷できる「HP ePrint」(写真左)。印刷やスキャン、端末のカメラ機能で取り込んだ文書のプリントに対応する「HP All-in-One Printer Remote」(写真右)

両アプリとも標準的なインタフェースや機能を備えているので、特に問題なく使えるだろう。ただし「HP ePrint」では用紙サイズがインチ/センチで表記されているため、使い始めは戸惑うかもしれない。また「HP All-in-One Printer Remote」では、画質を設定できないといった部分がある。詳細な印刷設定を行なう場合は、PCから印刷したほうがよさそうだ。

HPの製品はグローバルに展開されているため、日本のユーザーに合わない部分があるのは仕方がない。とはいえ、アプリと本体の印刷機能、PC向けソフトのそれぞれで選べる項目が異なるため、どれを使えばいいのか把握しづらい点が残念だ。

「HP ePrint」の用紙サイズ選択画面。「3.5×5インチ/9×13cm」がL判相当で、「4×6インチ/10×15cm」がハガキサイズ相当だ

「HP All-in-One Printer Remote」の用紙サイズ選択画面。「HP ePrint」と表記が異なるため、両方使っていると混乱しやすい

本体の印刷機能では紙の種類としてインクジェット用紙を選べないほか、写真印刷は強制的に「高画質」に設定される