映像編集分野に「VAIOが帰ってきたと感じられる製品を」
Inter BEEのキヤノンブースでは、VAIOの技術者もブースに立ち、来場者に対して、製品を説明するとともに、意見の収集も行っていった。
これまでの展示会でのヒアリングは、主にイラストレーターやフォトグラファーであったが、Inter BEEでは、新たにビデオグラファーを対象にしたヒアリングとなった。
VAIOの宮入部長は、「一日が終わってみると、声が枯れるぐらい休みなく説明をしていた。想像以上の反響」と、Inter BEEにおけるVAIO Prototype Tablet PCの注目ぶりを表現する。
「4K映像分野においても、VAIO Prototype Tablet PCが独自性を発揮できる手応えを感じた。今後の商品化の際には、24fpsの4K再生に向けた能力のチューンアップは視野に入ることになるだろう」と、宮入部長は語りながら、「ソニー時代には、AV編集用に特化したPCを投入してきた経緯があったが、しばらくの間、この分野に向けた製品を投入してこなかった。ここに、VAIOが帰ってきたと感じてもらえる製品を、継続的に送り出し、これから広がる4K映像の世界をサポートしていきたい」として、今後の製品強化においても、ビデオグラファーを中心とする放送機器業界を視野に入れた展開を行っていく姿勢を明らかにした。
キヤノンでも、今回の展示を通じて、Cinema RAW Developmentの進化に新たな方向性を加えることになるという。
「VAIO Prototype Tablet PCのような製品が登場してくることを想定すると、撮影現場での操作性を高めたり、タッチ操作に適したUIを考える必要も出てくる。これまではタッチ操作はまったく想定していなかった。来年春以降のバージョンアップにおいて、こうした点を考慮した進化を取り入れていくことになる」と恩田担当課長は語った。Cinema RAW Developmentには、撮影現場を革新していく役割が明確に加わったといえる。