優しすぎる言葉は「耐えられない」

井上:1つ聞きたいんですけど。モー娘。の元メンバーとはいつぐらいから会ったりするようになったんですか。

矢口:最初の頃からメールはみんなからバンバン来てたんですけど、さっき言ったように返してなかったりとか、申し訳ないんですけど。一度、会社の方たちを含めたみんながいるような場所に私も行く機会があって、そこにモーニング娘。のOGとか現役メンバーがいて、そこであらためて謝って。そしたらものすごい温かい言葉で。私がこんなに騒動を起こしているのにがんばんなよって優しくしてくれて。

宮根:そういう点では元メンバーというか仲間はありがたいね。

矢口:本当にありがたいです。さっきも保田圭ちゃんから本番前に電話がかかってきて。「大丈夫?」みたいな心配をしていただいて。私も泣きそうだったんで、そっけなく「大丈夫」ってすぐに切っちゃったんですけど(笑)。

宮根:叩かれすぎて優しい言葉に弱くなったってね。

矢口:さっきも森本さんからの言葉とかも、私的にまだいいですっていう状況です。

宮根:どっちかというとバッシングが普通になっているから優しい言葉が逆に。

矢口:優しすぎて、ちょっと今の私には耐えられない(笑)。

宮根:耐えられないそうですよ、森本元防衛大臣。

森本:いやまぁ、そうかもしれないけど、人生で良い経験をしていますよね。1番大事なことは過去のことはパンッと捨てて、ゼロからスタートするという気持ちになって、目の前にある仕事を励みに。

宮根:そうですよね。お別れになった中村さんだって、お二人で話をして納得してお別れになって、彼は彼でものすごく活躍してるし、そういう点では丸くおさまっているんですよね。

井上:そうですね。だんだんここの部分は風化していきますよね。

宮根:すごくこういう番組やってて思うのは、早いじゃないですか。サイクルが。すごく大きな問題をやっていても、あれ? 今年だったっけ? っていうのすごくあるじゃないですか。そういう点ではやぐっちゃんも2、3年後にもう1発何か起こしといた方がええと思うで。

矢口:いや、それは(笑)。

宮根:それはアカンか(笑)。

井上:復帰をするって決めたじゃないですか。決めたことに対して、家族とか彼とかはどういうふうに言ってるんですか。

矢口:本当に一度辞めようと思っていたんですけど、きっかけが彼だったり友だちが悪口を言われていて、私のことはいいんですけどやっぱり言い返せないというか、自分の言葉で伝えられないのがもどかしくて。やっぱり一度外に出なきゃっていう気持ちにはなったんです。そこから先輩たちとかに後押しされて、メンバーだったり、つんくさんだったり。やっぱり、大人として自分の口で伝えなきゃいけないっていうのが分かって復帰を考えて。あとはファンの方に会いたいなとすごい思いました。

宮根:こういう騒動があったけど、まだやぐっちゃんも若いしやりたいこともあるだろうし、新しい家族もできるときにね、ずっとコソコソ生きるわけじゃないもんね、人生って。

矢口:そうですね、いま出なかったら逃げている人生になってしまいそうな気がして。私的には逃げてるつもりはなかったんですけど、そういうふうに表では見られてしまう。それはしょうがないことだとは思うんですけど、そうなった時に周りに迷惑をかけるのだけは嫌だったので。

宮根:だって、新しい家族ができた時に「お母さんずっと逃げてるんだって」って言われるのって一番つらいじゃない?

矢口:すごく嫌です。

宮根:だからどこかで吹っ切れるというのは、そういう自分の未来とか将来できる家族だったり、今いらっしゃるご家族のことってあるよね。

矢口:はい、それが一番でした。