新しいディスプレイ技術のタブレット
シャープブースには、CEATECにあわせて発表された「MEMS-IGZOディスプレイ搭載タブレット」を出展。MEMSは、米Qualcommの子会社であるPixtronixが開発するディスプレイ技術で、高速でシャッターを動かすことでLEDの光を遮ったり通したりすることで表示する方式だが、これまで実際の製品化が難しかった。そこにIGZO技術を投入することで、初めて製品レベルのディスプレイが実現できた、と言う。
開口率が高く、通常の液晶ディスプレイよりも明るい表示が可能なため、同じ明るさであればより低消費電力で、同じ消費電力ならより明るく表示ができる。ワンタッチでシャッターの駆動方式を変えることで表示を切り替えることも可能で、明るく鮮やかな色再現を実現するモード、色数を抑えて低消費電力で動作するモード、消費電力を極限に抑える白黒モードという3種類を用意。
既存の液晶ディスプレイに対し、TFT回路基板を反転し、カラーフィルターや偏光板も使わないため、より効率よく光を利用できるため、より明るく、より低消費電力を実現できる |
3原色のバックライトを使うことで、NTSC比120%という高色再現性を実現 |
より明るい表示が可能なため外光下でも見やすく、写真や画像などで正確な色再現が必要な現場でも活用できる、として、まずは法人向けに2015年にも販売を開始する予定。
7インチWXGA(1280×800)のディスプレイだが、技術的な制約というよりは、まずはこのスペックで商品化し、ユーザーの要望を聞きながら今後の製品化を検討する。コンシューマ向け、スマートフォン向けなども同様に今後検討していくという。