α7Sの感度は、通常はISO100~102400に対応し、さらに拡張設定としてISO50~80、ISO128000~409600が用意されている。既存モデルのα7、α7Rの最高感度はISO25600だったので、それに比べると実に4段分も高い最高感度が選べるということになる。

もっとも、最高感度のISO409600はかなりノイジーな描写になるので、特殊なシーン以外ではあまり実用的とはいえない。むしろ大きな価値を感じるのは、ISO3200~25600くらいの感度での写りのよさだ。

標準ズーム「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」を装着した状態

右は既存モデルのα7。ボディ素材に違いがあるが形状はほぼ同じだ

ISO感度の設定画面。ISO50~409600の範囲を1/3段刻みで選べる

オートISOでは、感度の下限と上限を設定である。ただし、設定は1/3段刻みではなく、1段刻みとなる。また、最低シャッター速度が選べないのは不満だ

下の写真は、高感度ノイズリダクションを「標準」にした状態で、感度を変更しながら写したもの。ISO6400くらいまでは暗部ノイズはほとんど目立たず、解像感の低下も気にならない。ISO12800を超えるあたりから暗部を中心にザラつきが徐々に増え、ノイズリダクションの影響による細部のつぶれも生じている。とはいえ、ISO12800やISO25600でも実用十分なクオリティであり、用途によってはISO51200やISO102400も役立つだろう。

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α7Sで撮影。上段左から順に、ISO100/200/400/800、二段目左からISO1600/3200/6400/12800、三段目左からISO25600/51200/102400/204800、最下段はISO409600に設定。絞り優先AE(F8) 露出補正:-0.3 WB:オート 焦点距離:70mm レンズ:「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」

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参考として、同じ被写体をα7での撮影したカットを以下に掲載した。α7は決して高感度画質が悪いカメラではないが、α7Sに比較するとISO6400以上では暗部のクリアさでやや見劣りがする。高感度ノイズだけを見ると、約1~1.5段程度の差があるように感じる。

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α7で撮影。上段左から順に、ISO100/200/400、中段左からISO800/1600/3200、下段左からISO6400/12800/25600に設定。絞り優先AE(F8) 露出補正:-0.3 WB:オート 焦点距離:70mm レンズ:「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」