オプションのSurface Proタイプカバー(以下、タイプカバー)は、Bluetoothキーボードと本体カバーが一体となったもので、事実上ほぼ必須の周辺機器と言ってよいだろう。税別の参考価格が12,980円とやや高価なのが難点ではあるが、Surface Pro 3の大きさに合わせて作られているので、本体とタイプカバーを閉じたときにぴったり収まる。

キーボードにはバックライトが付いており、各キーには適度なクリック感があって、叩き心地は悪くない。実測のキーピッチは、横方向が約18.5mm、縦方向が約18mmだった。ただ、キーとキーのすき間がほとんどないので、慣れるまではタイプミスしやすい。個人的には、右下のカーソルキーが使いにくかった。タッチパッドの実測サイズは横88×縦44mmと横長で、左右ボタン一体型の仕様だ。指の動きに対するカーソルの動きは割と精度が高く、特にストレスなく使えた。

オプションのタイプカバー。キーボードはBluetooth接続

Surface Pro 3本体とはマグネットで着脱。多少ラフに取り付けても、正確な位置に収まる

クラムシェルスタイルにしたSurface Pro 3

タイプカバーの重さは実測で293.8g

Surfaceシリーズの大きな特徴の1つである背面のキックスタンドは、150度までの無段階調整ができるようになった。初代Surface Proは1段階、Surface Pro 2は2段階の角度だったので、特にオプションのタイプカバーを付けたクラムシェルスタイルの使い勝手が向上している。キックスタンドの開閉と角度調整する動きも、硬すぎたり柔らかすぎたりしない負荷だ。このおかげで、膝の上に置いたときの安定性も高くなった。

背面のキックスタンドで柔軟な角度調整が可能

膝の上で使っても安定する

クラムシェルスタイルスタイルのSurface Pro 3を背面から。スタンドで支えるという機構上、机の上に置くと意外に奥行きを取る

Surface Pro 3用のタイプカバーは、キーボード面の角度を変えられるようになっている(1段階だが)。Surface Pro 3本体に装着したとき、ひんじに相当する部分にマグネットが仕込まれており、ここを山折りにする感じで本体のベゼル部分にくっついて、固定される仕組みだ。キーボード面が手前に向けて傾斜するので、クラムシェルスタイルで使うときにタイピングしやすくなる。この場合、キーボードを叩くとタイプカバーが少々たわむのは仕方ないだろう。

キーボード面に傾斜を付けられる

キーボード面に傾斜を付けたときと(写真左)、水平にしたとき(写真右)。傾斜ありだとタイピングしやすいが、画面下をタッチしにくくなる

こうした仕様のためか、Surface Pro 3本体のタッチ式Windowsボタンは、本体を横画面にした場合の前面右側に配置された。Surface Pro 2は前面下側だったが、タイプカバーに傾斜を付けたとき、前面下側だとタッチできなくなるからだ。また、タイプカバーに傾斜を付けて固定していると、画面下部をタッチしにくい。先端が細いSurfaceペンを使えばよいのだが、キーボードから手を放してSurfaceペンを持って…というのが面倒なとき、指でさっとタッチ操作したいこともある。このあたりは痛し痒しといったところか。