SSDの性能向上と価格下落により、HDDからSSDへの置き換えが進んでいる。これまでは、2.5インチHDDと同じフォームファクタの2.5インチSSDが主流であったが、SSDは機械的に動作するパーツがないので、HDDよりも小型薄型化に向いていることもメリットの1つだ。UltrabookやタブレットPCなど薄さを重視する製品では、より薄いSSDが使われるようになってきており、そうした機器の換装用、あるいはNUCなどに代表される超小型PC用として、mSATA対応SSDの需要が高まっている。

Plextorといえば、古くは高品質な光学ドライブのブランドとして有名であったが、最近は、PLDS(Philips & Lite-On Digital Solutions)が、Plextorブランドを冠したSSDを製造しており、性能と信頼性の高さで人気を集めている。PLDSは独自のファームウェア技術を持っており、True SpeedやTrue Protectといった独自の機能を搭載していることが魅力だ。ここでは、Plextorブランドから登場したmSTA対応SSDの最新モデル「M6M」を紹介しよう。

256GBモデル「PX-256M6M」のパッケージ

サーバーグレードのMravell製コントローラと東芝製NANDフラッシュを採用

M6Mは、昨年登場したmSATA対応SSD「M5M+」および「M5M」の後継製品であり、容量は64GB、128GB、256GB、512GBの4モデルが用意されている。

M5M+とM5Mは、コントローラチップに「Marvell 88SS9187」が採用されていたが、M6Mでは最新の「Marvell 88SS9188」に変更されている。88SS9188は、88SS9187と同様、サーバーグレードをうたうコントローラであり、高い性能と信頼性を誇る。NANDフラッシュには東芝製の19nm Toggle NANDが採用されており、こちらの性能や信頼性も申し分ない。

「PX-256M6M」の表面

「PX-256M6M」の裏面

キャッシュ容量は、64GBモデルが128MB、128GBモデルが256MB、256GBモデルが512MB、512GBモデルが756MBだ。SSDは原理上、大容量のほうが高速化しやすく(特にシーケンシャルライト速度)、M6Mのシーケンシャルリード速度は、全モデル共通で最大520MB/sとなっている。シーケンシャルライト速度は、256GB/512GBモデルが最大440MB/s、128GBモデルが最大340MB/s、64GBモデルが最大160MB/sだとなっている。

また、ランダムリード速度は、256GB/512GBモデルが最大94,000IOPS、128GBモデルが最大90,000IOPS、64GBモデルが最大73,000IOPSだ。ランダムライト速度は、256GB/512GBモデルが最大80000IOPS、128GBモデルが最大76,000IOPS、64GBモデルが最大42,000IOPSである。

128GBモデル同士で比較すると、M5M+よりもシーケンシャルリード速度は多少遅くなっているが(M5M+のシーケンシャルリード速度は最大540MB/s)、シーケンシャルライト速度やランダムリード速度は向上している(M5M+のシーケンシャルライト速度は最大320MB/s、ランダムリードは80,000IOPS)。