デジガジ好き(デジタルガジェットの略)にとって、小型化された製品というのは所有欲を満たす大きな要因のひとつになり得る。しかし、なんでもかんでも小さければ良いというものでもない。予め小さなものがさらに小さくなっても面白くないし、小型化されたことで利便性を損なうようではダメだ。といっても、ちょっとの不満なら"許容しちゃおうかなッツ!"という何とも高い目線で自己満足に浸れるという好き者でもあるわけだ。

もちろん、デジガジ好きのすべてがそういうタイプであるというのではない。ある一部の、それも熱烈なファンというのが居て、そんな人たちが自己満足という名のスモールコミュニティを形成していると思ってもらえればそれでまず問題ない。"Wiki的"な志向で情報をやりとりし、製品をパーソナライズする人々なのである。

でだ、小生もそんなデジガジ好きのひとりだ。諸君、私は(PDAの)CLIEが好きだ。諸君、私は(ノートPCの)PCG-C1が好きだ。諸君、私は(モバイルギアの)sigmarionが大好きだ。しかし、VAIO type Pの"ポケットサイズ"というフレーズだけは認めない。認めたくない。

ソニーバイオ「PCG-C1」(1998年9月)。MMX Pentiumを搭載したいわゆる「ハンドヘルドPC」の草分け的存在だと小生はそう思います。まぁOSは「Windows CE」ではなく「Windows 98」ですがね。メインメモリは64MBで、最大は96MB。C1の後に「PCG-C2GPS」(1999年11月)っていうポインティングマウスのC2をだしたけど……、忘れましょう。最終形態はCPUに"Transmeta Crusoe"を搭載した「PCG-C1MZX」(2002年10月)

実際はこれこそがハンドヘルドPCの「sigmarion III」(2003年5月)。当然OSは「Windows CE」。NTTドコモの通信サービスに数多く対応しているのもポイント。CF型の有線LANアダプタを使ってみたり、無線LANを使ってみたりと、人柱情報が熱く、とても暑苦しいユーザー(小生の偏見)が多かった。今では懐かしい思ひ出

VAIO type P。この広告には度肝を抜いた。いやいや、ケツポケットに入りきってないよね? 無理矢理でも入らないよね? ね?

ソニーの小型薄型ノートPC「VAIO type P」(2009年1月)。発表当時はC1の正統派後継機モデル……キターと思っていたけど、実際のところはうーん。完成されすぎちゃって面白くないです……

スマートフォン時代の到来は、まさに歓喜したものだ。あぁ、すべての不満が解消されるのだと。何が? と思われるかも知れないが、漠然とそう思ったものである。ま、何かを不満に思うことなんて多々あるし、むしろ、そんな不満を解決していくことに喜びを感じるわけなんですけどね。

しかし、そんな小生でもちょっと納得できないことがある。それが、"スマートフォンの大画面化"だ。