Appleの買収・協業でiPhoneでの音楽体験は変わるか?
音楽がストリーミング方向へと進む流れの中で、AppleもiTunes Radioを提案し、これを進化させようとしている。AppleはTwitter解析を行う企業Topsy Labsを買収した。この企業のウェブサイトにアクセスすると、Twitterを流れる投稿を解析し、注目が高い情報を言語別に見つけることができるほか、検索にも対応している。
2億ドルもの買収金額は非常に大きいもので、その使い道については憶測を呼んでいる。例えばSiriの機能向上や、広告やメディア戦略への活用などは考えやすいところだが、米国のCNETでは「TopsyをiTunes Radioの機能向上に活用する」という意見が出されている。
Appleはかつて、iTunesにPingと呼ばれるソーシャル機能を導入していた。アーティストによる投稿や、ユーザー同士で聴いている曲やコメントを共有するといった音楽SNSとしてスタートを切ったが、iTunesに閉じたSNSは上手くいかず、サービスを終了している。その代わり、TwitterやFacebookで曲を共有する機能は残された。
「Appleは自前のソーシャルが下手」。Pingの失敗から「Anti-Social Company」とも言われるようになった。TopsyはTwitterに投稿される全てのツイートの解析することができるサービスだが、Twitter自身がソーシャルメディアに取り組まないことから、現在流れているデータからAppleのサービスに関連する分析を活用するのではないか、という見立てが立つ。
また、先週流れてきたニュースによると、Appleは楽曲認識アプリを手がけるShazamとの協業をiOS 8向けに検討しているそうだ。Shazamはテレビやラジオなどの音楽を、アプリで自動的に認識してくれる機能だ。例えばSiriに「この音楽なに?」と尋ねて曲を認識させれば、曲名とアーティストを答えてくれる仕組みを作ることができる。ちなみにGoogleも同様の検索が可能で、Google Glassからも楽曲を聴かせて検索することができ、音声アシスタントとの相性も良い。