ピンタレストと他のSNSとの違いについて、シルバーマンCEOは次のように述べる。「東京の人口はどれくらいだろうと思ったら、検索すれば的確な答えが出る。しかし、検索ではわからないこともあるし、質問をした人によって答えが変わることもある」。
つまりこういうことだ。「自分の部屋をどう飾ればいいのか」「夏休みにどこに行けばいいのか」「今日の夕食を何にするべきか」――これらの質問に対する答えは検索エンジンでは得られない。何が正しい答えかは、それを目にしてみるまでわからない。
ピンタレストが解決したいのは、まさにこの部分であるとシルバーマンCEOは言う。「食べ物だろうとデザインだろうと旅行だろうと、人々に対して、可能性のすべてを見せたい」と。
シルバーマンCEOが共同創業者としてピンタレストを作った理由はシンプルだ。子どもの頃、シルバーマンCEOは蝶の収集を趣味にしていた。ピンでボードに蝶を留め、自分だけのコレクションにする。これと同じことをオンラインでできたらいいのにという話を、数年前に友人としたのがピンタレストの始まりだった。
当時、すでにFacebookやFlickrは存在した。しかし、自分が毎日集めたものを整理し、それを皆に見せることができる、そんな場所はオンラインにはなかった。ピンタレストはそうやって誕生した。