ピンタレストのビジネスモデルは広告収入だ。米国ではユーザーのボードに広告ピンを表示する「Promoted Pin」という試みがスタートしている。しかし、「日本では少なくとも今後1年間、マネタイズすることはまったく考えていない」(定国社長)と言う。まずはコミュニティを作ることに集中する段階という考えだ。
そのためにピンタレストは今後、国内の様々な企業・団体とコラボレーションして企画を実施していくという。まずは今年15周年を迎えたファッション誌「VOGUE JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)とコラボ。ピンタレスト上に「VOGUE JAPAN」の公式アカウントを開設し、ファッションだけでなく、ライフスタイル情報はトラベル、フードなど様々な情報を「VOGUE」ならではの切り口で発信する。
さらに、4月16日から22日まで新宿伊勢丹で開催される人気ブランド「Chloe」のイベント「Chloe FEATURING MAISON DE REEFUR」でもピンタレストを用いた企画を実施する予定だという。
フードジャンルでは農林水産省との取り組みを進めていく。同省が推し進める「Oishii Japan」の情報発信プラットフォームとしてピンタレストを活用することが決まったのに加え、5月中旬をめどにピンタレストを活用したオンラインキャンペーンを行う予定だ。ここに国内のレシピサービスである「楽天レシピ」「レシピブログ」がコンテンツプロバイダとして参加するという。
「ピンタレストはコミュニティである」
2010年3月。米サンフランシスコでピンタレストは産声を上げた。ピンタレストを一言でいえば「画像共有SNS」だが、CEOのベン・シルバーマン氏に言わせると「ビジュアルを発見するツール」であり、「自分が何を探しているのかわからないとき、それを手助けするツール」でもあるという。