中でも興味深かったのは船舶型の基地局だ。こちらについて詳しく紹介しよう。
船舶型基地局は海上保安庁の協力のもと、災害時に巡視船「いず」に載せて被災地まで運ばれる基地局である。
担当者の話によると、東日本大震災では道路が寸断され、長期間にわたって被災地の通信が遮断された状態になってしまったという。
この反省を生かして計画されたのが、この船舶型基地局だ。陸路ではなく海路から基地局を運び、陸に近い沖に停泊することで、高台にある避難所まで電波を届けるという。車載型基地局と同じく、船舶型基地局と通信衛星、さらに衛星通信センターを経由して携帯ネットワークに接続する仕組みだ。