第6期の概要
このあと、新規ビジネス推進本部の江幡智広氏より第6期の概要について説明があった。ムゲンラボでは、参加メンバーに選ばれるとKDDIから様々な支援が得られるようになっている。それは開発環境の提供にはじまり、KDDI社員向けモニタリング、KDDI研究所による技術支援、営業同行など多岐に渡る。
応募条件も紹介された。要項には、外部公表前のサービスに限定、外部法人からの資金調達がなく、プロダクト期間中に開発に専念できることなどが盛り込まれている。応募期間は1月24日から2月21日まで。ムゲンラボでは「ゼロイチ」という言葉をキーメッセージとして掲げる。江幡氏は「新しい1を生み出せる人、1を生み出すための苦労を楽しめる人をお待ちしています」と呼びかけた。
卒業生の言葉
会場には、ムゲンラボ第1期生の上村康太氏、第4期生の安倍敏樹氏が招かれ近況を報告した。上村康太氏は、SNSを利用して社外の人たちとランチを楽しむことのできるサービス「シンクランチ」を提案し、第1期の最優秀チームに選ばれた経歴をもつ。
当時「一発当ててやろう」と意気込んでいたという上村氏。インキュベーションプログラムに参加するにあたり、KDDIの社員から「これからはKDDIさん、とさん付けで呼ばないでください」と言われたことを覚えているという。これは上下関係ではなく、ビジネスパートナーとして対等な関係でやっていきましょう、というKDDIの心遣いによるものだった。「ベンチャー企業は信頼がない。けれど、KDDIのバックアップがあったので非常に心強かった。多くのメディアにも取り上げてもらった」と上村氏。創業したシンクランチは、1年4カ月を経て売却されることになった。KDDIからは「起業家の選択した道を尊重します」という返事をもらったという。上村氏は「挑戦を続ける限り、インターネットの世界は前へ進んでいく。この場にいる方が、新たな未来を生み出していくことを期待しています」と締めくくった。