涙目アプリも量産中
涙目アプリとは、Appleが標準アプリの機能拡張を行った事によって使われなくなったり、存在理由を奪われたりするアプリのことを呼んでいる。iOSの進化につれて、あらかじめ備わっていたアプリがアップデートされ、App Storeからダウンロードして利用してきたアプリを使う必要がなくなってしまうパターンが散見される。
例えば、カメラアプリはその良い例だ。iOS 7のカメラアプリには、Instagramやその他の写真加工アプリが搭載しているフィルター加工の機能を標準装備し、8種類のエフェクトをかけた写真を簡単に撮影することができるようになった。もちろん凝った編集をするにはその他のアプリも必要だが、手軽に雰囲気のある写真を撮りたいなら、特別なアプリは不用となってしまった。
またSafariに搭載された「リーディングリスト」機能もいくつかのアプリにくやしい思いをさせた。もしMacを使っていれば、あとで移動中に読みたい記事をリーディングリストに追加しておけば、iPhoneに自動的にダウンロードされるため、オフラインでもウェブページを読み進める事ができる。PocketやInstapaperといった「あとで読む」機能を提供するアプリも、ブックマークの編集や共有と行った理由がなければ不用となった。
さらにSafariには「共有リンク」と呼ばれる、Twitterなどでつながっているユーザーが投稿したリンクを一覧にしてくれる機能もあり、話題になっているニュースをチェックする際にも便利だ。良い情報を流してくれる人をフォローしておく必要はあるが、ニュースリーダーアプリをわざわざ使わなくても良くなった。