同社は、こうした6インチ以上のディスプレイを搭載したスマートフォンを「ファブレット」として位置づける。ファブレットは、画面サイズとしてはスマートフォンとタブレットの中間に位置し、電話としてもタブレットとしても使えることを想定した端末。
今回、このファブレットを2機種搭載した背景には、これまで発売したスマートフォン・タブレットのうち、5インチ以上の画面サイズを備えた端末の累計稼働数が右肩上がりで伸びている点がある。このことから田中社長は、「大画面化に少しずつシフトしているのではないか。大画面のウォンツがある」と判断。ラインナップ強化を図った。
田中社長自身は、昨夏ごろまでは「大画面はあまり日本人に向かないのではないか」と考えていたという。しかし、GALAXY Noteをはじめ、アジアを中心に大画面スマートフォンの人気が高まってラインナップがそろい始め、国内でも大画面化が進む現状が数値上も現れてきたことから、「チャレンジしよう」と考えたことで、今回のファブレットの強化に繋がったようだ。
こうした「チャレンジ」について、田中社長は「auらしさ」という表現を繰り返す。そのauらしさを田中社長は、「もう一度自分に問いかけて、他社とは違うauとはこういうもの」という点を追求していく考えを示している。
端末としては、さらに約4.5インチディスプレイとコンパクトなボディながら、フルHDのIGZO液晶を搭載し、「グラビア印刷を超える」(田中社長)という約487ppiの高解像度を実現した「AQUOS PHONE SERIE mini SHL24」、ボディとUIの双方で使いやすさにこだわり、初めてのスマートフォンにも適したという「URBANO L02」、7インチフルHDのIGZO液晶を搭載しつつ、狭額縁化した「EDGEST」と呼ばれるデザインを採用した「AQUOS PAD SHT22」を投入する。
NTTドコモとソフトバンクは、冬春モデルとしてすでに春モデルも発表済みだが、同社は冬モデルだけを発表し、「あえて発表しなかった」(田中孝司社長)ことで、今回の春モデル発表となった。