ブラザーの「PRIVIO NEO DCP-J4215N」(以下、DCP-J4215N)は、豊富な機能を搭載したハイエンド向けシリーズ「PRIVIO NEO」に属するインクジェット複合機だ。ボディはコンパクトながら、手差しによるA3印刷に対応。スマートフォンやタブレットとの連携やクラウド機能などネットワーク関連も充実している。

年末の風物詩、複合機レビュー4連発

■エプソンの新フラッグシップ「EP-976A3」の実力
■スマートフォン/タブレット連携を大幅強化したキヤノン「MG7130」
■無線LANも自動両面印刷も付いて8,000円以下の日本HP「HP ENVY4500」
■A3対応でクラウド機能が充実したブラザー「PRIVIO DCP-J4215N」

PRIVIO NEO DCP-J4215N

■主な仕様 [製品名] PRIVIO NEO DCP-J4215N [インクシステム] 4色独立(染料:シアン、マゼンタ、イエロー、顔料:ブラック) [プリント解像度] 最高6,000×1,200dpi [最小インク滴] 1.5pl [イメージセンサー] CIS(光学2,400×2,400dpi) [最大用紙サイズ] A3 [自動両面印刷] 対応 [FAX] なし [インタフェース] USB 2.0、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、100BASE-TX対応有線LAN、メモリカードスロット [液晶モニタ] タッチ対応3.7型カラーTFT液晶 [本体サイズ/重量] W480×D290×H163mm/約8.2kg [大手量販店価格] 15,000円前後

DCP-J4215Nの外観は、2012年発売のモデル「PRIVIO NEO DCP-J4210N」とほぼ同じだ。デザイン面で異なるのは、本体カラーにホワイトが追加されている点。前モデルはブラックのみだったが、新モデルは2色のカラーバリエーションとなった。

ボディサイズは幅480×奥行き290×高さ163mmで、重量は約8.2kg。フットプリントはA3用紙よりも数センチ長い程度で、A3対応機としてはとてもコンパクトだ。特に奥行きが短く、給排紙トレイや原稿カバーを開いた状態でも、奥行きは483mm程度しかない。

前面の排紙トレイを引き出した状態。排紙トレイにはA4普通紙を最大50枚まで貯められる

給紙カセットは前面にひとつのみ。給紙容量はA4普通紙で最大150枚

A3やB4など大型サイズの用紙に印刷するときは、背面の給紙トレイから1枚ずつ手差しで給紙する。家庭向けモデルでA3印刷ができるのは非常にありがたいが、給紙トレイにガイドがない点が残念。用紙がたるみやすく、用紙がある程度挿入されるまで手で持ち続ける必要がある。

背面には手差しトレイを用意。A3やB4の用紙のほか、カードラベルや封筒、賞状などもセットできる

手差しでA3用紙を挿入している状態。給紙トレイにガイドがないので、用紙が安定しない点が残念