いよいよ頂上へ - 九合目から山頂
八合五勺を越えればすぐに九合目だ。ここにあるのは鳥居のみで、ほかの施設は見当たらない。上を見上げれば山頂の施設が見えるだけである。しかし、この地点の通信速度はかなり速かった。
九合目(標高3580m) | 計測時刻(12:10) |
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ドコモ | 下り28269kbps/上り3403kbps |
au | 下り4201kbps/上り13018kbps |
ソフトバンク | 下り393.4kbps/上り363kbps |
最速はドコモの下りでおよそ28Mbps。ひょっとすると集合住宅の固定回線より速いかもしれない。最後の岩場を抜けて、ようやく山頂に到着。いや~、がんばった。おめでとう、オレ。ありがとう、オレ。
さっそく通信速度を測ろうとしたところ、「東京屋」というお店でドコモのステッカーを発見。ここなら速いに違いないと思い試してみたところ、386kbpsしか出なかった。画面のアンテナをよく見てみると、どうやら3Gで接続されていたようだ。
LTEの電波をつかめるところを探して歩きまわったところ、浅間大社奥宮から麓を見るようにして立つと強い電波をキャッチできることがわかった。どうやらほかのキャリアもLTEで接続できるようなので、最後の速度計測を実行。富士山頂でのLTE通信速度は以下のとおりだ。
山頂、浅間大社奥宮の前(標高3715m) | 計測時刻(14:00) |
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ドコモ | 下り37543kbps/上り3474kbps |
au | 下り4348kbps/上り11876kbps |
ソフトバンク | 下り189.8kbps/上り159.5kbps |
最速はやはりドコモで、下りがおよそ37Mbps。これだけの速度が出れば十分だろう。YouTubeの1080p動画だってサクサク動くし、大容量ファイルだってアッという間に落とせるヨ! いや~、よかった。これでミッション達成だ。あめでとう、オレ。ありがとう、オレ。あとは、富士山の頂上を思う存分楽しむことにしよう。ヒャッホー!(と言って倒れこむ)。
速いぞ、速いぞ、フッジッサーン!
ということで、富士山頂ではLTEの速度がかなり速いことがわかった。ソフトバンクについては残念ながら速度が伸びなかったのだが、もしかすると回線設備を引き上げた後だったのかもしれない。各キャリアともLTEに接続できるのは8月末までとのことなので、タイミングによっては利用できない可能性もあるのだ。
本来ならこの速度を活かしてファイルのやりとりやネット動画の再生などいろいろチャレンジするべきなのだが、正直なところ体力が持たなかった(涙)。山頂で撮影した写真や動画をクラウドにアップロードとか予定していたのに、結局のところ雲の上の山頂であっぷあっぷですわ(←ITギャグ)。しかもあれだけ準備していたのに、結局このあと高山病でひどい頭痛に見舞われることに……。まあ、PCを持ち込んで山頂の様子をUstreamで生中継とかでもしない限り、この速度を活かし切ることはできないんじゃないですかね!
と言っても、LTEの高速通信に意味がないわけではない。これだけバックボーンがしっかりしていれば、大勢の人が同時に利用しても快適な速度を保てるだろう。これからより高性能な端末が広く普及することを考えれば、山頂でのLTE対応も意味があることのように思う。
富士山が世界文化遺産に登録されたことで、これから登ってみようと考えている人も多いだろう。来年のシーズンが始まったときはぜひLTE対応端末を持って、富士山での快適な通信を楽しんでいただきたい。
(記事提供:AndroWire編集部)