「HD Tune Pro 5.50」で詳細テスト
さらに「HD Tune Pro 5.50」を利用して、より詳細なテストを行った。HD Tune Proでは、SSD全域にわたるテストが可能だが、RAIDR SSDのシーケンシャルリード速度は下図に示した通りで、一定の周期でかなり上下していることが分かる。最高は445.1MB/s、最低は235.3MB/sで、平均は375.1MB/sとやや振るわない結果だ。ランダムアクセス性能については、転送サイズがランダムの場合の平均リード速度は595.12MB/sとなり、かなり高い性能である。
SSD特化のベンチマークソフト「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」
最後に、SSDに特化したベンチマークソフト「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」を利用して、パフォーマンスを計測した。転送速度は、シーケンシャルリードが735.25MB/s、シーケンシャルライトが453.28MB/sという結果になり、特にシーケンシャルリードは非常に高速だ。IOPSは、4K-64Thrdでのリードは49,158 IOPS、ライトは77,744 IOPSであり、こちらはライトが非常に優秀である(一般的なSATA SSDではライトのIOPSが25,000~30,000程度)
AS SSD Benchmarkで計測した転送速度。シーケンシャルリードは735.25MB/s、シーケンシャルライトは453.28MB/sであり、リードは非常に高速だ |
AS SSD Benchmarkで計測したIOPS。4K-64Thrdでのリードは49,158 IOPS、ライトは77,744 IOPSであった |
さらに、実使用での体感に近いテストである、ファイルコピーテストの結果を見てみよう。AS SSD Benchmarkでは、巨大な単体ファイルのコピーを想定した「ISO」、小さなファイルの大量コピーを想定した「Program」、さまざまな大きさのファイルが混在した場合のコピーを想定した「Game」という、3種類のファイルコピーテストが用意されている。結果は、ISOが382.56MB/s、Programが277.07MB/s、Gameが328.21MB/sで、コピーにかかった時間はそれぞれ、2.81秒、5.08秒、4.21秒となった。こちらも、単体SSDよりもかなり高いパフォーマンスが出ている。
コンプレッションベンチマークも計測した。まったくのランダムデータから同じ値が続く圧縮しやすいデータへと、連続的にデータの構成を変えて転送速度を計測するテストだ。書き込み時にデータの圧縮を行っているSSDでは、グラフが右肩上がりの曲線となる。
結果は下図に示した通りで、リード速度(緑色の線)はほぼ一定だが、ライト速度(赤色の線)は、圧縮率が高まるにつれ、速度が向上する右肩上がりの曲線となっている。データ圧縮のしやすさによって、実効的な性能が変わることには賛否もあるが、PCで扱うデータの多くは比較的圧縮が効きやすいため、性能向上のアプローチとしては有効といえるだろう。