Xperiaの接続数も把握

壇上のプレゼンテーションは、ソフトバンクの新たなストロングポイントとなった「つながりやすさ」に関する話題に移る。まずはプラチナバンドに対応する基地局の建設について報告が行われた。現在も急ピッチで作業が進められており、その数は2013年7月現在で2.5万局となったという。また、同社がここ最近の強みにしている「パケット接続率調査」(特許出願済)についても紹介された。これはスマートフォンユーザーから月間で9億件のアプリ通信ログを集めて行われているもので、「地図情報」「基地局情報」「時間情報」「クレーム情報」など、300億に上るレコードを分析し経営に役立てているという。

プラチナバンド基地局数の推移(写真左)。ビッグデータを活用したアプリ通信ログの収集にも注力している(写真右)

このビッグデータの活用により、他社スマートフォンの詳細な接続率も把握できるようになった。例えば「月曜日の朝7時に渋谷駅周辺におけるNTTドコモのXperia端末の接続率」なども把握できるという。他社が通信障害を起こした場合も、その障害を起こした他社より先に通信障害の規模などを把握できるとしている。

LTEスマホの音声接続率(写真左)と、LTEスマホのパケット接続率(写真右)

孫社長は「ソフトバンクでは796日間、重大事故が発生していない」とアピールする。他社は携帯電話事業を母体にする会社、ソフトバンクはインターネット事業を母体とする企業で、そもそもの企業風土が違う、というのが同氏の考えだ。急ピッチで進めてきた基地局の建設も、今年度には設備投資のピークを越える見込み。ソフトバンクでは投資を前倒して建設を進めるとしている。

ソフトバンクでは796日間、重大事故が発生していない(写真左)。設備投資を前倒しして基地局の建設を進めている(写真右)