検索に使う機器を問う質問では、35%がその時々で手近にあるデバイスを利用すると回答した。検索の利用目的に関しては、具体的な目的を持っている「計画的な検索」と、その場の思いつきで検索する「思いつき検索」の2つの傾向に分けられる。スマートフォンの利用では24%が計画的な検索、76%がその場の思いつきで検索している。PCの利用では57%が計画的な検索、43%がその場の思いつきで検索している。

手近にあるスクリーンを利用する傾向がある(写真左)。計画的な検索と思いつき検索の割合は、利用デバイスによって異なる

Googleでは「デバイスの手に取りやすさ」と「その場の思いつき」といった行動の組み合わせが新たな「時間の創出」につながり、利用者は新たに創出されたこのような「隙間時間」を「検索」「ショッピング」「コミュニケーション」「エンターテイメント」に有効活用していると分析する。これは広告主などの情報発信者にとって、人々との接触が多様化・増加する好機であるという。

新たに創出された隙間時間は、情報発信者にとってチャンスとなる

複数のデバイスを通じたショッピングに関する質問では、71%がスマートフォンでショッピングを開始し、68%がPCに引き継ぎ、3%がタブレットに引き継いだと回答。24%がPCでショッピングを開始し、22%がスマートフォンに引き継ぎ、3%がタブレットに引き継いだと回答。16%がタブレットでショッピングを開始し、15%がPCに引き継いだと回答した。

複数のデバイスでショッピングする利用者の、引き継ぎの割合は表のような結果になった

「スマートフォンでインターネット検索を利用する機会が増えた結果、ユーザーが求めるものも変わってきた」と丹下氏。検索ツールはかつて単純なテキスト情報を表示するためだけに使われていたが、最近では画像、映像、音楽、地図などを検索結果に求める傾向が高まり、「自分を目的地まで連れていってほしい」などの高度な要求にも答える必要が出てきたと分析する。またモバイル端末が普及したことにより、デバイス/時間帯/ 場所といったコンテキスト(利用状況)を結果に反映させる必要も高まってきたという。

ユーザーは関連性の高い情報だけでなく、自分に最適な具体的な答えを求めるようになった(写真左)