みんなで講評会

撮影終了後は、撮った写真を全員で見ながらの講評会。一人ずつのカメラをモニタに映しながら、牧田さんと古川さんがよかった作品をピックアップ。影を生かした作品や友達ならではの表情を切り取った作品、被写体が面白い作品など「これを子どもが撮ったの!?」と驚かされるようなイキイキとした写真がたくさん並んでいた。

「影をうまく使っているけど、もう一つ工夫があってもよかったかな~」

「女の子の表情がとてもいいね」と牧田さん

モデルとして大活躍だった先生

ジャンプ!


「マカンコウサッポウ」にチャレンジ

今回いくつか見られたものとして、各所で話題の「マカンコウサッポウ」(跳躍の瞬間を応用して人を吹き飛ばす場面を再現する)の写真。この写真の面白さは、いかに一瞬の動きを収めるかにある。そこで重要なのがシャッタースピードの速さであり、古川さんは「こうした写真は連続してシャッターを押すなどの工夫が必要なので、エクシリムの高速連写やパスト連写を使わないと上手に撮るのは難しいはず」と解説。EXILIM ZRシリーズならではの機能が、今の子どもたちの興味と上手にマッチしたと言えそうだ。

また、写真がどれも一定のクオリティで撮影されていた点もポイント。「こうすればもっとよくなる」などのアドバイスもあったが、それはあくまでアイデア面でのもの。逆光や白飛びなどの失敗写真がほとんどない。これはEXILIM ZR300/ZR100をプレミアムオート PROモードにしておくことで、カメラが自動的に最適な設定で撮影してくれるため(この日も最初に「プレミアムオート PRO」に設定する指示が出されていた)。

晴天の屋外で日陰からの撮影など、明暗差が大きい状況でも気を取られることなく、撮影する人は最高の一瞬をとらえてシャッターを切るだけでよい。そう考えると、子どもを持つ親御さんの日々の記録用にもぴったりのモデルとも言えるだろう。

バリエーション多才な作品に大盛り上がりだった講評会。約2時間半のフォトスクールは、盛りだくさんの内容で第一回の幕を閉じた。

山根さん親子。「自分で被写体を見つけて工夫して、写真を撮るのは変わった経験で楽しかった。ちょっとしたコツを教えてもらうだけで全然違ったし、みんなの写真を見て『こんな撮り方があるんだ』という発見もできてよかったです」と親御さん。娘さんも「楽しく好きなものが撮れました。また来て、いろんな物を撮ってみたいです」と語っていた

片山さん親子。今回、受講するまでカメラに興味がなかったという親御さん。「子どもにも少し難しいかと思っていたら、意外と興味があったようでたくさん撮っていたし、いろんな視点で撮っているのですごいなと思いましたね。親は考えてしまうけど、子どもは純粋に楽しんでいたと思います」。娘さんからは「(館内にある)帽子の写真がうまく撮れた。お母さんに見せたらいいねと言ってくれたのでうれしいです」とのコメントが

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