エクスペリエンス インデックスとPCMark 7

手はじめにシステム全体の性能からチェックしてみよう。まずはエクスペリエンス インデックスから。

Windows 8のエクスペリエンス インデックス

CPUおよびメモリは7.9ポイントと高い反面、ストレージとグラフィックス関連のスコアが低調。とくに「ゲーム用グラフィックス」が6.5ポイントなのに対し、普通の「グラフィックス」が5ポイントというのはおかしい感じがする(参考)。このあたりはドライバの熟成度不足、もしくはメモリが1枚でデュアルチャンネル構成ではないことに起因すると考えるべきだろう。

総合系ベンチマークをもうひとつ、「PCMark7」も試してみた。こちらもエクスペリエンス インデックス同様、グラフィックスとストレージ性能がどれだけCPUの足をひっぱらずに済むかという点が見どころだ。

■PCMark 7
PCMark score 4755
Lightweight score 3027
Productivity score 2716
Entertainment score 3753
Creativity score 7647
Computation score 15048
System storage score 4091

総合スコアの値はノートPCとしては十分高いものだが、最新の第4世代かつ通常電圧版のCore i7を載せているのにComputation Scoreが15000ポイントをやっと超える程度、という点が気になる。ちなみに、第3世代で低電圧版のCore i5でさえ17000を超える製品もある。グラフィックス性能の件も含め、まだまだ伸びしろのありそうなスコアだ。

Excelのマクロを使った計算力を測るベンチ「Excel Benchmark 2011」も走らせてみた。

Excel Benchmark 2011

Ultrabookがだいたい60ポイント台であるから、86.9ポイントのLL850/MSはそれなりにパワフルということになる。テンキーも付いているため、ひたすらExcelを酷使するユーザにとっては良いマシンといえるだろう。

3DMarkとFF14公式ベンチ

内蔵GPU「Intel HD Graphics 4600」の性能を「3DMark」でチェックしてみた。Intel HD Graphics 4600にとってFire Strikeは重過ぎるテストだが、既存のGPUとの比較用に全テストを実行した。

■3DMark
Ice Storm 16725
Cloud Gate 3484
Fire Strike 595

3DMark

DirectX10相当のCloud Gateの描画速度は23fps前後。GPU内部の描画回路(Execution Unit)が強化されてはいるが、まだ「3Dゲームも安心して楽しめます」というレベルには一歩及ばない印象がある。軽めのゲームをほどほどの画質で遊ぶ程度の性能、といってよいだろう。

今夏のリリースが決定した「新生ファイナルファンタジーXIV」の公式ベンチも試してみた。画質・解像度の組み合わせを変えてテストしている。

■FF14公式ベンチ
1280×720ドット 標準品質 3463
1280×720ドット 高品質 1898
1920×1080ドット 高品質 865

新生FF14の公式ベンチでは、3500ポイント以上が快適プレイの目安となっているため、LL850/MSでは解像度を1280×720ドット、画質を標準品質に落とすことでそのレベルに届くことになる。

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