全文検索機能を付け加える
さて、資料などデータファイルを検索するには、全文検索機能が必要となる。Windows 8にはWindows Searchによるインデックス機能が備わっているが、あくまでもローカルファイルが対象となり、イメージファイルなどリムーバブルメディアは対象外だ(厳密にはソフトリンクを作成するといった回避方法もあるが、手順が煩雑なので今回は紹介を見送ることにした)。そこで今回は無償使用可能な全文検索ツールを探してみると、「探三郎」が一番使いやすそうである。
探三郎はコンピューター内に保存したテキストファイルを筆頭に、Word文書やExcelワークシート、PDF形式ファイルの全文検索を可能にするデスクトップアプリだ。拡張子を指定するとテキスト形式で検索できるので、今回のように資料の全文検索を行うケースにうってつけのようである。残念ながらZIP形式など圧縮したフォルダーの内容をインデックス化することはできないため、場合によってはイメージファイル作成時にデータを展開しておくべきだろう(図38~40)。
探三郎が実行可能な状態にしたら、早速設定を行う。初期設定ではCドライブのルートフォルダーがインデックス作成対象に指定されているため、こちらを取り除いてからデータをイメージファイル化し、マウントした仮想光学ドライブを検索対象として指定。このタイミングでインデックスの作成を実行すれば、全文検索可能になる(図41~44)。
検索結果はWeb検索サイトに似たフォーマットで表示されるため分かりやすい。またリンクをクリックすれば、関連付けしたデスクトップアプリが起動し、「保存」と書かれたリンクを使えば対象となるファイルをローカルディスクに保存できるため、編集作業に利用することもできる。インデックスの更新はスケジュールによって更新可能だが、今回のケースはイメージファイルの内容が更新されることは基本的にあり得ないため、初期状態のままインデックスの自動更新は無効のまま使用するとよい(図45)。
今回は「CD革命/Virtual Ver.13 Windows 8対応」が備える機能を用いて、蓄積したデータの再利用や辞書アプリケーションの利用環境を作成したが、やはりイメージファイルの利用環境としては、"一日の長"があると感じる場面が多かった。Windows 8はISO形式ファイルのマウントに標準対応したものの、編集機能を備えていないため、柔軟な操作を行う場合は専用のアプリケーションを用意した方が便利である。
また、今回はイメージファイルをNAS上に保存しているが、常に利用するコンピューターをホストマシンとし、「光ディスクドライブ共有機能」でノート型コンピューターなどから参照すれば、別室など他のコンピューターでも同様の情報収集環境を利用できるだろう。過去の資産を活かしつつ、最新環境の利便性を高めたいと望む方は「CD革命/Virtual Ver.13 Windows 8対応」を最大限に活用してほしい。