イメージファイル化したデータを参照する

辞書アプリケーションの多くは、EPWING(イーピーウィング)という形式でデータを格納している。これは、電子辞書の標準形式として1988年に策定したものだ。このEPWINGを検索するソフトウェアは市販の有料パッケージや、オンラインソフトなど数多くの選択肢が用意されているが、Windows環境で使用するのであれば「EBWin」をお勧めしたい。

EPWINGの各バージョン(ST規格を除く)はもちろん電子ブックやPDIC辞書もサポートしている。現在でも開発が続けられており、今年3月にはバージョン4がリリースされたばかりだ。インストール自体は特に難しい手順は必要ないものの、Windows 8上で実行する際は「Microsoft Visual C++ 2010 再頒布可能パッケージ (x86)」が必要となるので、別途インストールしなければならない(図28~33)。

図28 「EBWin」の公式サイトにアクセスし、最新版のリンクをクリック。ダイアログボックスが現れたら「開く」をクリックする

図29 エクスプローラーが起動したら、「展開」タブの「すべて展開」ボタンをクリックする

図30 展開先の選択を求められるが、そのまま「展開」ボタンをクリックする

図31 自動的にフォルダーが開くので、「ebwin414」をダブルクリックで実行する

図32 これで「EBWin」のインストーラーが起動する。画面の指示に従って進めればよいため、細かい手順は割愛した

図33 通常はそのまま起動するが、Windows 8の場合「Microsoft Visual C++ 2010 再頒布可能パッケージ (x86) 」が必要となる。画面の指示に従ってインストールしてほしい

EBWinが使用可能になったら、辞書を登録する。あらかじめ「CD革命/Virtual Ver.13 Windows 8対応」でイメージファイルをマウントしてから、EBWinを起動し、「ファイル」メニューから「辞書の追加」を選択。EPWING形式の場合はイメージファイルのルートフォルダーにある「CATALOGS」を選択するだけだ。なお、同メニューの「辞書の編集」からは利用する辞書データの選択やグループ化も実行できる(図34~36)。

図34 これで「EBWin」が起動した。最初に辞書を登録するため、「ファイル」メニューから「辞書の追加」をクリックする

図35 仮想光学ドライブを開き、ルートフォルダーにある「CATALOGS」を選択して「開く」ボタンをクリックする

図36 この手順を繰り返すことで辞書アプリケーションをEPWINGデータとして検索可能になる

辞書アプリケーションの登録を終えたら、早速検索を試してみよう。検索する辞書をツールバーから選択し、検索キーワードとなる文字列を入力するだけでよい。これで辞書を引いて語句の確認が可能になる。また、ツールバーで「すべて」を選択すれば、すべての辞書アプリケーションを対象に串刺し検索が実行できるため、辞書によって異なる解釈を確認する場合などに利用すると便利だ(図37)。

図37 検索はテキストボックスにキーワードを入力するだけでよい。特定の辞書をクリックすれば選択した辞書による検索が、「すべて」をクリックすれば、すべての辞書を対象に検索が行われる