――pApleで手がけたアプリには、「次、とまります」「タクシーメーター・リアル」と乗り物関連のアプリが多くあります。今回も乗り物系のアプリとなりますが、そこに何か理由はあるのでしょうか。

鉄道の話になると力が入る土屋礼央氏

土屋 僕自身、鉄道が大好きで、今回については最初から「鉄道」をテーマにしたアプリにしたいと思っていたんですよ。pApleでは乗り物に関連したアプリを出してきましたけど、自分の好きな「鉄道」でコケたらまずいなという気持ちがあって、これまでは手を出さなかったんですよ。鉄道でダメならほかでもダメかな、みたいな感じで。

でも、いくつかアプリを出してきたこともあって、今回は不退転の決意で「鉄道」に取り組むことになったんです。

――「鉄道」という大枠のテーマから「車掌アプリ」になった経緯を教えてください。

土屋 仕事帰りの電車のなかで、お笑いコンビのダーリンハニーの長嶋君とアプリの話になって、彼が「車掌の声を使ったら面白いんじゃない?」なんてことを言っていたんですよ。「それいい!」ということになって、車掌アプリを作ってみようということになりました。

そこから、ダーリンハニー長嶋君の相方で、鉄道好きの吉川君に声をかけて、たまたま、Mac Fan編集部のつながりで開発者のRucKy君に出会って……という形で、運命的な巡り会わせで企画もメンバーも固まっていきましたね。

――アプリのタイトルが印象的ですが、この「ダァシェリエス」の由来は?

土屋 打ち合わせ後に、こんなアプリ作りますってコメントしたら、「もうアプリ名は"ダァシェリエス"しかないでしょ」的な反応がきたんですよ。「京急アプリキター!」なんてコメントもありました。

鉄道好きの人って、基本、京急が好きなんですよ。運休になるような天候でもなかなか運休にしない、あのギリギリ感とか含めて。それで、京急って、「ドア閉まります」が「ダァシェリエス」って言っているイメージが強いんですよね。それを採用したと。なんだかわからない感じも含めていいですよね。下手したら流行語大賞をもらっちゃうかもしれない(笑)。

――「ダァシェリエス」には、シチュエーション別に「仕事編」「居酒屋編」なども入っています。共通するのは車掌の声を使ったところになりますが、「鉄道」に特化しなかったのはなぜですか。

土屋 もともと、僕は自分の好きなものを多くの人に広めたい、という気持ちが強い人間なんです。だからアプリを作る段階で、「鉄道」をテーマに「多くの人が楽しめるものはなにか?」ということをすごく意識していました。

その点、"車掌声"は多くの人が反応してくれるんですよね。飲食店に入って車掌ボイスで「いらしゃいやせー」となんていわれると、思わず反応しちゃいますよね?