そもそもコマンドライン操作が当たり前のUNIX文化では、一度GNU Emacsを起動すれば、すべての作業をその上で処理できるため、GNU Emacsを終了させるのはログオフするときだけと言われることも。xyzzyもCommon Lisp系に含まれるマクロ言語xyzzy Lispを駆使することで、同様の環境を作ることができます。筆者はCommon Lispに明るくないため、先人たちが作ったマクロに頼ることになりますが、現在でも数多くのマクロが公開されていますので、「こんなことができないか?」という場合はXyzzy Wikiなどを中心に検索してください。

そのマクロのインストール方法ですが、通常はマクロファイルのダウンロードと展開を行った後、%XYZZYHOME%\site-lispフォルダーへ移動。そしてsiteinit.lもしくは.xyzzyファイルに設定を追加という手順を踏まなくてはなりません。これを半自動的に行うのがNetInstaller for xyzzy。インストールは簡単ですが、一般的なWindows OSユーザーでは操作に戸惑う場面がありますので、示した手順を参考に進めてください(図34~44)。

図34 「Junk Scripts」にある「NetInstaller」のダウンロードページにアクセスし、リンクをクリックします。通知バーが現れたら<ファイルを開く>ボタンをクリックしてください

図35 ダウンロードを終えると関連付けられた圧縮展開ツールが起動します。%XYZZYHOME%\site-lispフォルダーに展開してください

図36 site-lispフォルダーを確認し、画面のようになっていればOKです

図37 次に.xyzzyファイルを開き、下記の囲みを参考に内容を記述します。同ファイルの保存を終えたら、xyzzyを再起動しましょう

xyzzyに記述する内容

(require "ni/setup")
(ni-autoload)

図38 「M-x netinstaller」を実行しますと、xyzzyがNetInstallerモードに切り替わります

図39 なお、マクロファイルの展開には「統合アーカイバプロジェクト」で配布されているDLLが必要となります。事前に各DLLファイルをシステムフォルダーに展開しておきましょう

図40 [a]キーを押し、URLの入力をうながされたら、ミニバッファに「http://www7a.biglobe.ne.jp/~hat/xyzzy/packages.l」と入力して[Enter]キーを押します。これでパッケージリストが更新されました

図41 [スペース]キーを押すとパッケージリストが表示されます。再度[スペース]キーを押してパッケージの詳細を表示させましょう。なお、[n]キーで次へ、[p]キーで前に移動します

図42 インストールしたいパッケージにカーソルを合わせてから[i]キーを押してください。これでインストールの確認をうながされますので、<はい>ボタンをクリックします

図43 ダウンロードおよび展開を終えますと、完了をしめすメッセージが現れます。<OK>ボタンをクリックしてください

図44 パッケージ名の先頭にはインストール済みをしめす「I」が加わりました。後は[q]キーを数回押して、NetInstallerモードを終了させてください