2つ目の特徴が、同社が持つ1.7GHz帯でのLTEサービスを提供している点。海外の携帯事業者は、さまざまな周波数帯でLTEを提供または提供予定だが、1.7/1.8GHz帯を使う事業者が最も多く、約23%の事業者がEMOBILE LTEと同じ周波数帯を採用しているという。この周波数帯はバンド3と呼ばれる帯域で、EMOBILE LTEはバンド9だが、「バンド3と9は一緒で、日本でもバンド3として標準化した」(阿部基成副社長)ため、海外のバンド3のLTEサービスに対応した端末をそのまま利用できるようになるという。このため、海外LTEサービスとのローミング、端末の調達で有利になるとの考えだ。

各国でのLTEサービスで利用される周波数帯

3つ目の特徴はカバーエリアで、下り最大42MbpsのEMOBILE G4は人口カバー率93%で、EMOBILE LTEは6月末までに東名阪主要都市で同99%、2013年3月末までに全国人口カバー率70%を目指し、ガン社長はカバーエリアの広さをアピールする。

EMOBILE G4にオーバーレイしてLTEを提供。3年間で1,000億円の設備投資を行い、サービスエリアを拡大していく

端末は、ポータブル無線LANルーターとして「Pocket WiFi LTE」を2機種、USBスティックタイプ端末を1機種投入。Pocket WiFiはいずれもファーウェイ製の端末で、1機種目の「GL01P」は、連続通信時間約9時間、連続待受時間約200時間、同時接続端末数10台、本体重量は約140gで、microSDカードスロットを搭載するモデル。2機種目の「GL02P」は、連続通信時間約9時間、連続待受時間約350時間、同時接続端末数10台、本体重量や約123gで、microSDカードスロットがない代わりに軽量化を図った。

端末はまず3機種を用意する

GL01Pの主なスペック

本体前面と背面

側面にmicroSDカードスロットとSIMカードスロットを備えている