イー・アクセスは2月22日、イー・モバイルブランドの携帯電話サービスとして、3月から「EMOBILE LTE」サービスを開始すると発表した。次世代携帯電話ネットワークのLTEを採用し、下り最大75Mbps、上り最大25Mbpsのデータ通信を提供する。3月末に全国の人口カバー率44%、6月末には東名阪地域の主要都市で同99%、来年3月末の段階では全国で同70%がサービスエリアとなる。提供価格はまだ決まっていないが、目標は月額3,880円だという。

EMOBILE LTEのロゴ

同社の千本倖生会長

EMOBILE LTEは、NTTドコモがサービスを提供しているXi(クロッシィ)と同じFDD-LTE方式を採用したデータ通信サービスで、1.7GHz帯の最大10MHz幅を利用する。5MHz幅を使うエリアでは下り最大37.5Mbps/上り最大12.5Mbpsとなり、基本的には5MHz幅でのエリアが多くなる見込みだ。

エリック・ガン社長は、EMOBILE LTEについて「3つの特徴がある」という。1点目は通信速度で、ドコモと同じく最大速度は下り75Mbps、上り25Mbpsを実現。これまでDC-HSDPA方式を使った「EMOBILE G4」では最大で下り42Mbps/上り5.8Mbpsとなっていたため、大幅に速度を向上した。ガン社長は、HSDPAを使った下り最大7.2Mbpsのサービスに比べると10倍に高速化した、とアピールする。

エリック・ガン社長

EMOBILE LTEとその他の通信サービスの速度比較

EMOBILE LTEの基地局は、DC-HSDPAとLTEの双方が利用できるデュアルモード基地局を採用しており、同じ周波数帯域を使い、同一設備でDC-HSDPAとLTEの運用を開始するのは「世界で初めて」(ガン社長)という。現在は5~10MHz幅だが、20MHz幅までの拡張も考慮しており、これが割り当てられた場合、最大で下り150Mbpsまで増速できるという。また、バックボーンはすべてIP化しており、大容量のネットワークを構築しているそうだ。

DC-HSDPAとLTEのデュアルモード基地局を使い、オールIP化したバックボーンでサービスを提供する