以上の予備知識を持って実際に端末に触れてみると、なるほど、スマートフォンの形状でありながらAndroid 3.x (以下、Honeycomb)のユーザーインターフェイスに近いことがわかる。例えば最初のロック画面、中央の鍵マークを移動させることでロック解除を行うのはHoneycombと一緒だ。唯一の違いは、ロック解除と同時にカメラ起動が可能なことで、ロック解除から1.5-2秒程度ですぐに撮影へと移れる。このほかAndroid 4.0 (以下、ICS)の特徴を見ていくと、アプリのアイコンのほか、ウィジェットが充実しており、さらに専用のアプリ切り替えボタンが用意されていて、各アプリの画面サムネイルを確認しながら選択が行えるなど、Honeycombチックなユーザーインターフェイスが採用されている。

Galaxy Nexusの起動直後の画面。鍵マークをスライドすることでロック解除を行うのはAndroid 3.x Honeycombと同じ。違いは、鍵を右に動かすと通常のロック解除、左に動かすとロック解除直後にカメラを起動するモードになること

本体底面、右側面、左側面を順に眺めたところ。底面にはmicroUSBコネクタとイヤフォンジャックがある。本体右側面は電源ボタンが、左側面にはボリュームコントロールがある。Ice Cream SandwichではOS標準で画面キャプチャが可能になっており、Galaxy Nexusの場合は電源ボタンとボリューム(小)ボタンを同時に押すとキャプチャが行える。コツは少し長めに両者を押し続け、シャッターが切れたタイミングで素早くボタンを離すこと。正直、少々扱いづらいが、以前の手間を考えれば今回の記事執筆もかなり楽になったといえる

本体背面の様子と、蓋を外したところ。バッテリパックとSIM挿入口が用意されている。SDカードスロットはないため、本体内蔵フラッシュが唯一のストレージだ。だが前世代のNexus Sとは異なり、ストレージは内蔵領域と外部領域で分割されていないため、アプリのインストールによる内蔵ストレージ不足で悩まされる現象はなくなりそうだ

ロック解除後のICSのホーム画面。Galaxy Nexusでは物理ボタンが用意されていないため、画面下部の3つのボタン(「戻る」「ホーム」「アプリ切り替え」)をタッチすることでメニュー操作を行う。このあたりはHoneycombと同様だ。なお、画面を横にするとこれらボタンの位置は左右に配置されることになり、画面のアイコン配列は入れ替わらないようになっている

先ほどのホーム画面で画面下部の「○」ボタンを押すとアプリまたはウィジェットの選択画面が出現する。これはプリセットで用意されているアプリ/ウィジェットの一覧だ。アイコンをドラッグすることでホーム画面上に自由に配置/リサイズできる。なお、一覧にある「spモードメール」はクリックしてもNTTドコモのページが開くだけで、現在は機能しない

Android Marketアプリに触れると、アカウントのセットアップが開始される。Googleアカウントを持っているユーザーであればそれを、そうでないユーザーはここで新規登録を行う

バックアップと復元の設定。連絡先などAndroid OSの基本設定自体はこの機能を使っていつでもバックアップ/復元が可能。標準バックアップ機能でアプリの設定がどの程度引き継がれるかは現時点で未検証

Android Marketを起動したところ。画面右上の小さい四角が縦に3つ並んでいるアイコンをクリックすると、メニュー画面が出現する(従来まで物理ボタンのクリックで出現したメニュー)。すでに購入したアプリは「マイアプリ」から呼び出してインストールが可能。ATOKもICSで問題なく動作している。なお、このメニューアイコンだが、アプリによって出現位置が全然異なるため注意が必要だ。アプリの自動更新もメニューで設定が行え、Wi-Fi接続時のみ有効化するなどのオプションもある

端末情報を開いたところ。モデル番号は「Galaxy Nexus (ENGINEERING)」、OSのバージョン番号は「4.0.1」となっている。テスト機ということだが、OSのバージョンはこの状態のまま出荷されることになるようだ