Android端末からWindows OSを起動する

USBデバイスに対する環境構築だが、既存環境をそのままコピーしても面白みがないため、Windows 7のセットアップDVD-ROMからOSを新規に導入するエクスターナルインストールを選択する。なお、同インストールモードは「BOOT革命/USB Ver.5 Professional」および「同Standard」のみサポートしており、「同Basic」は未サポートとなるので、本記事の内容を試す場合は注意して欲しい。

Android端末であろうと、コンピューターから見れば単なるUSBストレージであるため操作に特段の違いはなく、ウィザード形式の画面に従って手順を進めていくだけだ。ただし、Windows 7が稼働するためのファイル合計は約5GBであり、転送に用いる形式はUSB 2.0(最大480Mbps)のため、かなりの時間を要してしまう。

厳密に検証したわけではないが、図09のコピー作業開始から完了までに、約二時間半を要した。その間のシステム負荷は高くはないため、ほかの作業を行うことも可能だが、可能であれば余裕があるときに本作業を行った方がいいだろう。

もう一つの注意点が、Android端末のバッテリー残量である。今回USBストレージとして使用しているLYNX 3Dにも、USB接続時に充電を行うモードが用意されているが、最初に実験したときは同モードがオフになっており、順調にバッテリーが消費されてしまった。幸いにもフル充電してあったため、コピー処理を終えるまで使うことができたが、本操作を行う場合は事前にAndroid端末をフル充電しておくことをお勧めする(図04~10)。

図04 Arkランチャーから「エクスターナルインストール」を選択。「BOOT革命/USB Ver.5」初回実行時のため、最初にデバイスドライバーのデータベース作成をうながされる

図05 主要なデバイスドライバーのダウンロードおよびデータベース作成が行われる。これで異なるハードウェアで構成されたコンピューターでもWindows 7が起動可能になる

図06 Windows 7のセットアップDVD-ROMをドライブにセットし、CD/DVDドライブに割り当てられたドライブ文字を選択。これで同DVD-ROMの内容が自動認識される

図07 Windows 7のエディション選択をうながされる。用意したWindows 7セットアップDVD-ROMのエディションを選択すればよい

図08 Android端末に割り当てられたドライブ文字を選択すると、セットアップDVD-ROMと同じように自動認識される。この際、起動時に使用する名称を設定しておこう

図09 Android端末に接続したmicroSDカードのフォーマットを終えると、セットアップDVD-ROMから必要なファイルにコピーが行われる

図10 この画面が現れれば作業完了である