本機の最大の特徴は、23型という大型液晶にもかかわらずタッチパネルを搭載している点にある。タッチパネルは光学センサーを利用して指先の位置を検出するタイプで、静電式を採用する一般的なスマートフォンと異なり、爪先やペン先などでも操作できる。液晶のガラスにつく指紋が気になる場合は、ペンタブレット用のペンを用意して使うといいだろう。
タッチ操作はタップやスクロールはもちろん、ピンチインやピンチアウトなどのマルチタッチにも対応する。認識精度も高く、ウィンドウのドラッグやメニュー項目の選択など、比較的細かい操作もストレスをあまり感じなかった。ディスプレイはグレアパネルを採用しているが、指のすべりも悪くない。室内の照明の状態や液晶に表示させている内容によっては指紋が目につくこともあるが、液晶の輝度が高いこともあってか、通常使用で気になることはほとんどなかった。
タッチパネルの利点を最大限に生かすため、本機にはHPが独自開発した「マジック・キャンバス」が搭載されている。これは、写真や動画の編集、音楽の再生、Webの閲覧などが行える統合ソフトウェアで、タッチ操作に最適化されているのが特徴。起動するとWindowsの標準デスクトップ画面の代わりにマジック・キャンバスのホーム画面が表示され、アプリアイコンなどにタッチするだけで各機能に簡単にアクセスできる。
ホーム画面は、Windowsデスクトップで言うところの壁紙に相当する「背景」と、冷蔵庫のドアにメモを貼るように写真や動画のサムネールを貼り付けられる「マグネット」、アプリのアイコンが一列に並んだ「デスクトップアイコン」などで構成されている。マグネットを貼り付けたスペースや、デスクトップアイコンは、指でスライドさせることでスクロールすることが可能。非常に直感的なため、スマートフォンを利用している人はもちろん、タッチ操作初心者でも簡単にコツを飲み込めるだろう。