オプションによる拡張性を強化した点も見逃せない。ボディ天面にある「スマートアクセサリーターミナル2」には、新発売の電子ビューファインダー「FDA-EV1S」が装着可能だ。約235.9万ドットの有機ELを採用した電子ファインダーで、画面の隅々までをくっきりと確認できる。上に90度まで可動することや、接眼部に設けたアイセンサーによって液晶モニタとの自動切換えが行える点も便利だ。望遠ズームや高倍率ズーム使用時には特に重宝するだろう。なお「FDA-EV1S」が使えるのはNEX-5Dのみで、従来のNEX-5/3/C3では利用できない。
操作面では、ボタンのカスタマイズ機能が充実したことが、使い勝手を高めるポイントといえる。セットアップメニューの「キーカスタマイズ」では、背面の右キーおよびソフトキーのBとCの割り当て機能を設定できる。その際、背面ダイヤルの中央にあるソフトキーのCを「カスタム」にセットすると、最大5つの機能を登録し、それらの機能を素早く呼び出せるようになる。
NEX-5Nの原型となるNEX-5は、ボタンやダイヤルの数を少なくして、ビギナーでも取っ付きやすいデザインと操作性を狙ったカメラだが、このキーカスタマイズを活用することで、ビギナー以外のユーザーも、ある程度までは柔軟な操作が可能になる。欲を言えば、動画などの他のボタンや、現状では階層が深いメニューの構成も細かくカスタマイズできると、なおありがたいと思う。