SkyDriveの便利な使い方

最後にSkyDriveを活用するためのTipsをいくつか紹介しましょう。一つめはピン留め。Windows 7ユーザーに限定されますが、Internet Explorer 9に備わったお気に入りサイトのピン留め機能を用いることで、ジャンプリストからSkyDriveへ直接アクセスできるため、操作性が大きく向上します。

なお、ジャンプリストに並ぶ<新規Word文書>などのアイコンは、Microsoft Officeが導入された環境でないと表示されません。これはアイコンリソースをローカルディスクから参照しているのかと思いましたが、固定サイトショートカットを確認しても関連情報が記述されていません。SkyDrive側の問題で今後解決されるのではないかと思います(図37~38)。

図37 Internet Explorer 9でSkyDriveを表示させてから、アドレスバーにあるアイコンをタスクバーにドラッグ&ドロップします

図38 タスクバーのボタンを右クリックしますと、ジャンプリストには各項目にジャンプする「表示」と、ファイルを新規作成する「タスク」が用意されます

次はSkyDriveをエクスプローラーとして使用する方法。具体的にはSkyDriveはWebサーバーのファイル操作を行うプロトコルWebDAVを、非公式ながらサポートしていますが、「SkyDrive Simple Viewer for WebDAV」は、そのSkyDriveをWebDAV経由でアクセスするためのツールです。

WebDAVアクセスがSkyDriveの正式サービスでないため、ツール側の開発も進まず、ファイルのアップロードや直接編集はできません。しかし、ダウンロードおよび閲覧は可能なため、SkyDriveへ気軽にアクセスするには良いツールと言えます。アップロードが正しく動作すればバッチファイルなどを作成し、ローカルファイルの自動バックアップなどにも使用できるのではないでしょうか(図39~49)。

図39 「SkyDrive Simple Viewer for WebDAV」で配布されている[WPF Application](http://skydrivesimpleviewer.codeplex.com/releases/view/39728)のダウンロードページにアクセス。リンクをクリックし、<I Agree>ボタンをクリックします

図40 通知バーが表示されたら<ファイルを開く>ボタンをクリックします

図41 ダウンロードが完了し、エクスプローラーが起動したら、<ファイルをすべて展開>ボタンをクリックします

図42 展開ダイアログが起動します。任意のフォルダーを選択して<展開>ボタンをクリックしてください

図43 フォルダー内にある「SkyDriveSimpleViewer.exe」をダブルクリックします。確認をうながすダイアログが表示されたら<実行>ボタンをクリックしてください

図44 ツールが起動したら各テキストボックスに、Windows Live IDの電子メールアドレスとパスワードを入力して<Login to my SkyDrive>ボタンをクリックします。数秒ほどでSkyDrive上のフォルダーが列挙されますので、任意のフォルダーをクリックすると表示されるURLをメモしておきましょう

図45 「コンピューター」をエクスプローラーで起動し、ツールバーにある<ネットワークドライブの割り当て>ボタンをクリックします

図46 ダイアログの「フォルダー」に図44でメモしたURLを入力して<完了>ボタンをクリックします。この際、<別の資格情報を仕様して接続する>にチェックを入れてください

図47 認証ダイアログが現れます。ここではWindows Live IDの電子メールアドレスとパスワードを入力し、<資格情報を記憶する>にチェックを入れてから<OK>ボタンをクリックします

図48 しばらくするとエクスプローラーが新たに起動し、SkyDrive上のファイルがエクスプローラーのフォルダーとして表示されます

図49 こちらは「コンピューター」の内容。ドライブ名が文字化けしていますが、これはSkyDriveのフォルダー名が日本語の場合に発生する問題です

このほかにも任意のフォルダーとSkyDriveのフォルダーを同期する「SkyDrive Synchronizer」などもありますが、筆者が確認した限り、SkyDrive側の認証形式にツールが対応していないのかわかりませんが、正しくログオンできなかったので今回は割愛します。

SkyDriveは無償で25GBの容量を使用できる大きなアドバンテージを備えています。1ファイル100MBという制限は使い勝手を悪くしていますが、著作権を害するファイルの温床にならないための制限なので致し方ありませんが、日常的なファイルを扱うのであれば現時点では十分。特定多数と簡単にファイルを共有できるSkyDriveを自身のネットワークストレージや、友人知人との共有スペースとして活用してください。

阿久津良和(Cactus