オンラインフォルダーの共有

SkyDriveの大きなメリットがフォルダーの共有です。繰り返しになりますが、同じプロジェクトに携わっている別会社のスタッフや、遠方に住む両親、仲の良い友人同士で、Officeドキュメントファイルや任意のファイル、画像ファイルや動画ファイルを共有することができるため、移動コストや通信費を軽減することが可能です。

SkyDriveの共有設定はあくまでもフォルダー単位で、ファイル単位の共有設定はできません。共有レベルは閲覧のみ、もしくは追加・編集・削除の二種類のため、ビジネスシーンで求められる複雑な共有設定は、複数のフォルダーを作成して対応するしかありません。また、共有するには相手もWindows Live ID(SkyDrive)の所有が前提となります(図25~30)。

図25 共有設定はフォルダー単位でしか実行できません。そのためファイルの情報(ページ右側)を確認しても、<アクセス許可の表示>しかありません

図26 共有するフォルダーを開き、ページ右側にある<アクセス許可の編集>をクリックします

図27 ここでは特定ユーザーを招待するため、テキストボックスに電子メールアドレスを入力し、ドロップダウンリストから許可内容を選択して<保存>ボタンをクリックします

図28 確認ページが表示されますので、電子メールアドレスに間違いがないか確認してから<送信>ボタンをクリックします。これで招待が完了しました

図29 こちらは別のアカウントでHotmailを確認した画面です(右上のユーザー名が異なります)。招待メールにある<フォルダーの表示>をクリックしましょう

図30 Windows LiveへのログオンおよびSkyDriveへのアクセスが自動的に行われ、共有設定されたフォルダーが表示されます

相手のWindows Live IDの取得を強いることができない場合は、閲覧可能なリンクを送信する機能を使用しましょう。「リンクの取得」の「全員と共有」から得られるURLを特定の相手に伝えることで、受け取った相手は指定したフォルダーへの閲覧が可能になります。

また、電子メール経由で直接URLを送信する場合は「リンクの送信」をお使いください。図33の画面にある<受信者にWindows Live IDを使用したサインインを要求する>のチェックを外した状態で送信すれば、同じように非Windows Liveユーザーでもファイルのダウンロードやメディアファイルの閲覧が可能になりますただし、本操作はURLが外部に漏れると大きなリスクが発生することになりますので、可能であればWindows Live IDを用いた共有を強くお勧めします(図31~35)。

図31 対象となるフォルダーを開いた状態でページ右側にある<リンクの取得>をクリックします

図32 <リンクの作成>ボタンをクリックして、「全員と共有」のリンクを作成します。このURLを相手に伝えれば非Windows Liveユーザーでもフォルダーの参照が可能になります

図33 図31の<リンクの送信>をクリックすると表示されるページから、相手の電子メールアドレスを入力し、チェックボックスが入っていない状態で<送信>ボタンをクリックします

図34 招待の電子メールの内容は同じです(わかりやすくするため、Gmailで受信しています)。同じく<フォルダーの表示>をクリックしましょう

図35 これでフォルダーへのアクセスが可能になり、ファイルの閲覧が可能になります。ただし、編集などの操作を行うには、Windows Live IDが必要です

ここで、SkyDriveのセキュリティ設定を確認しましょう。実際にアクセスするとわかるように、通信内容を暗号化するHTTPS(SSL)が用いられ、フォルダーの共有設定は、全員(パブリック)/自分の友達と、友達の友達/友達/一部の友達の四段階。友達という表現は曖昧ですが、これらの定義はWindows Liveのプライバシー設定と連動しています。

Windows Liveのプロフィール設定からプライバシーの詳細オプションを参照しますと、連絡先などWindows Live IDに紐付けられた各情報を元に関係性を判断するという仕組み。こうなるとSkyDriveだけの話ではなくなってしまいますので、今回は割愛しますが、Windows Liveのプライバシーロジックを把握するまでは、共有レベルを変更するのではなく、ユーザー単位で管理することをお勧めします(図36)。

図36 Windows Live IDのプライバシー設定。詳細オプション画面では関係性に応じたレベル設定が行えます