ノートPCのサイズとして、14インチサイズは据え置き利用とモバイル利用の境目だ。15インチを超えると基本的に持ち運びは想定しない使い方が主体となってくるし、12インチクラスぐらいまでは毎日持ち歩いてモバイル利用するための選択ということになるだろう。この間に位置する14インチクラスは、少し画面が小さく感じられるところはあっても据え置きで十分な利用ができるし、必要があれば持ち運ぶのも難しくはないというイメージだ。
しっかり仕事等に使うこともできるが、モバイルにも対応する――この一挙両得を狙ったのがこの「Inspiron 14z」だ。4セルバッテリーを搭載した場合の本体重量は約1.92kg、厚さも最厚部でも25.35mmとスリムで、持ち運びがそれほど苦にならない範囲だ。
デザインにもこだわっている。ヒンジの位置が一般的なノートPCとは少々違っており、ディスプレイを開いた時に本体の上にディスプレイが立つような形になる。ヒンジがこの位置にあると閉じたときに段差ができてしまいがちだが、本機の場合はディスプレイによって覆われる部分がえぐれてその周囲がせり上がるようなトレイ状のスタイルになっており、大きな段差はない。カバンへの出し入れなどもスムーズだ。
ボディ素材はアルミで、標準カラーはダイヤモンドブラック。オプションでファイアレッドも選択可能となっている。トップカバーとパームレスト部分にはヘアライン加工が施されており、落ち着いた雰囲気になっている。手が触れても、多少の曇りはあるもののべったりと指紋が目立ったりするようなことはなく、スマートに使えそうなデザインだ。
また、スマートさを演出するのに一役買っているのが、本体両サイドに配置された各種インタフェースにカバーがついていること。使う時にいちいちカバーを開けるのが面倒だという考え方もあるかもしれないが、インターフェースが露出していないことで、いかにも機械という雰囲気からは遠ざかっている。普段使わないポートにホコリが入ってしまう心配もなく、バッグに入れて持ち運ぶ時のひっかかりにもならないため、実用的な面の効果がありそうだ。