――そんな中で、河野さんがアニソンに興味を持ち出したきっかけを教えてください

河野「まず、『スラムダンク』が小さい頃から大好きで、原作のマンガは、全部暗記しているぐらい好きなんです(笑)。アニメももちろん好きで、兄と一緒にテレビを観ていたりもしたのですが、6曲あるアニメのオープニングとエンディングテーマも本当に大好きで、『スラムダンク』の歌を歌えば、落ち込んでいる日も元気になれる! っていうくらい、それから『アニソンってすごい!』って、アニソンならではの素晴らしさを感じていました。本格的に興味を持ちだしたのは、大学の軽音サークルで先輩に、『星間飛行』をやろうよって誘われてからですね」

――となると、かなり最近の話ですね

河野「そうなんですよ。でも、それがすごく運命的な出会いだったと思います」

――最初に言われたときは、「星間飛行」って何? みたいな感じですよね

河野「先輩に、『キラッてやって、キラッ』みたいなことを言われるのですが、本当に、『何を言っているんだろう?』って感じでした。それで実際に曲を聴いてみたら、ゾッコンになりました」

――歌手になるのは3歳の頃からの夢ということでしたが、実際にプロの歌手になることを意識したのはいつ頃ですか?

河野「小学生のころからぼんやりとですけど、プロになれたらいいなって思ってはいたんですよ。でも、そうは言っても、絶対にムリだろうな、現実を見ないとなって……。自分の自信のなさからそういう気持ちでいたんですけど、大学を選ぶころになり、自分が本当にやりたいことって何だろうって考えたとき、やっぱり歌手じゃないといやだって。そこからですね、真剣に前向きに考えるようになったのは」

――そんな河野さんですが、趣味はスポーツをすることなんですね

河野「子どものころから本当にスポーツ少女で、もう日焼けしまくりな感じでした(笑)」

――ダンスも習っていたのですか?

河野「ダンスは小学校から中学校の終わりまでやっていました」

――その一方で書道もやっていたとか

河野「書道も小学校から中学校の終わりまで習っていました」

――ちなみに書道は何段ですか?

河野「最後の八段までいって、師範免許をとりました!」

――すごいですね、何でもできるじゃないですか

河野「いえいえ(笑)」

――そんな中、歌手になるためにアニソングランプリに出たわけですが、それまでから歌手になるための活動、たとえばデモテープを送ったりはしていましたか?

河野「何度かデモテープを送ろうと思って、録音してみたことはあったのですが、やっぱり自信がなかったのと、そのときの生活に甘んじてユルユルと生きていたので、あまり積極的な活動はしていませんでした」

――そして昨年のアニソングランプリに出場して、見事優勝したわけですが

河野「優勝が決まったときは、全然信じられなくて、ビックリしました。本当にあれよあれよという感じでしたね」

――アニソングランプリへの出場は、とりあえず腕試しに一度挑戦してみようといった意識のほうが強かったのでしょうか?

河野「そろそろ真剣に歌手になるために踏み出さないと……と思って、最初の一歩を踏み出したのが、昨年のアニソングランプリでした」

――大学に入ってアニソンと出会い、そしてアニソングランプリで優勝……本当にトントン拍子といった感じですね

河野「やはりアニソンが私を呼んでいたんだと思います。結果発表で自分の名前が呼ばれたときは、一瞬頭が真っ白になって、本当に記憶が飛ぶぐらいビックリして……。大会が終わって、母と会って、なぜかそのときになって、『私、歌手になれるんだ』っていう実感がわいてきました」

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