さて、本製品で最も気になるポイントは、やはりAMDの新世代プロセッサ「Fusion APU」を採用している点だろう。この「Fusion APU」とは、CPUとグラフィックチップを1つのユニットに統合したAMDの新プロセッサのこと。2006年にグラフィックチップ開発メーカーであるATI Technologiesを買収した同社の強みを最大限に発揮できるのが「Fusion APU」というわけである。

そこで、まず検証したいのは「Fusion APU」の実力だ。本製品に搭載されているのは「E-350」で1.6GHz動作のデュアルコアCPUとATI Radeon HD 6310を搭載している。果たしてパフォーマンスはどのレベルとなるのか、さっそく今回試用したマシンのWindowsエクスペリエンスインデックスをチェックしてみた。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは「2.8」

結果は、「Processor」のサブスコアが「2.8」でこれが全体のスコアとなり、「Graphics」のサブスコアは「4.0」となった。本機が搭載する「Fusion APU」のEシリーズはCULV版Intel Coreの対抗と言われていただけに、Processorのスコアには若干不満を感じるものの、Graphicsは一般的なホームノートPCと比べても遜色のないレベル。また、HDD性能を測る「Primary hard disk」のサブスコアで7.1をマークするなど、全体的なスコアは悪くない。価格が約60,000円(記事執筆時点)ということを考慮すれば、十分なスコアをマークしている。また、動画再生支援機能「UVD3」も備えているため、MPEG-2はもちろんMPEG-4などの高精細な動画の再生もスムーズだった。

またテストとして、サイバーリンクの動画変換ソフト「MediaShow Espresso」でMPEG-2をMPEG-4に変換してみたが、5分の動画を変換するのに約35分かかった。また、カプコン「モンスターハンターフロンティア」のベンチマークソフト「MHFベンチマーク【絆】」の結果は「503」。さすがに、3Dゲームをプレイするのは少々厳しいようだ。

サイバーリンクの動画データの変換ソフト『MediaShow Espresso』でMPEG-2動画のMPEG-4への変換の所要時間を計測

「MHFベンチマーク【絆】」のスコアは「503」