ナビ機能ではアウトドアGPSを新搭載、自転車ナビも強化

もうひとつのU37の新機能が、登山などで使えるアウトドアGPS機能で、地図には等高線の入った国土地理院の25,000分の1縮尺の地形図を収録されている。アウトドア地図への切り替えは、「表示切替」画面で、「アウトドア地図」を選択することで行う。地図エリアは、高尾山や尾瀬、乗鞍岳や八ケ岳、六甲山などの人気登山スポットを収録するほか、収録されていないエリアについては、オプションのメモリースティックDuoにソニーのサイトからダウンロードして追加できるようになっている。アウトドアGPSでも目的地を設定し、目的地の方角を示す機能も搭載されている。

追加エリアについては、本体が発売前ということもあり試すことはできなかった。アウトドア向け地図が充実するとありがたい。なお、地図ではなくコンパス(方位磁石)表示モードも備えており、紙地図などと見比べながらコンパスとしても使用できる。

ナビモード切替画面。アウトドアGPSを利用するにはここからまず「徒歩」を選ぶ

地図のモード切替画面。新たにアウトドア地図が追加されているのがわかる

国土地理院の地形図を採用したアウトドア地図表示画面。紙地図をスキャンしたような画質だが、等高線も表示されているのがわかる

アウトドア地図の広域表示状態。主要なアウトドアエリアしか表示されず、ほかは歯抜けになっているのがわかる。今後のエリア拡充を期待したい

地図がない場所ではコンパス表示機能も搭載されている。方位だけでなく高度もわかる。緯度経度はGPSの受信状態を確認する「測位情報」画面で確認できる

個人的に面白いと思ったのが、今回強化された自転車ナビ機能だ。自転車ナビ機能自体は、従来モデルのU35から搭載されているが、U37では新たに8種類の検索条件が搭載された。検索条件は距離優先で過去の検索条件も学習するデフォルトの「おすすめ」、上り勾配のゆるい道路を優先する「楽ラク」、幹線道路を優先する「大通り」、学習ルートをあえて回避する「いつもと違う道」、サイクリングロードを優先する「サイクリングロード」、上り勾配のきつい道を選ぶ「トレーニング」、裏道を優先する「裏通り」、距離だけを優先する「距離」の8種類が用意される。

自転車ナビで全画面で地図を表示した状態。自転車モードだとルート検索でサイクリングロードが利用できるようになる

表示を切り替えて計測情報を表示した状態。平均速度と最高速度、消費カロリーも表示できる

地図を消して情報表示を全画面にした。瞬間速度やや移動距離、経過時間なども表示できるようになる

上り勾配を回避できるのも便利だが、あえて坂道を選ぶ「トレーニング」や、散歩気分でサイクリングできる「いつもと違う道」を設定できるのが面白い。ルートの標高推移がグラフで表示される機能も追加され、ルート探索時や走行中に表示されるのも便利だ。また、多摩川サイクリングロードや江戸川サイクリングロードなど、まだ数は少ないが11のサイクリングロードを使ったルートを検索できるようになった。自転車は専用道路以外では原則的に車道を走らなければいけない乗り物なので、こうした自転車だけが利用できるサイクリングロードを優先してナビしてくれるのは安心だ。

また、情報表示機能も備え、サイクルコンピューターのように平均時速や最高速度、消費カロリーなどを表示できるのも面白い。筆者は今回の撮影のためにひさびさに自転車を引っ張り出したような、非常にぬるい自転車ユーザーだが、こうした数字が表示されると自転車にのるモチベーションもあがるというもの。距離や速度などが表示されれば、「平均速度をもうすこし上げてみよう」とか「切りのいい距離を走るまでがんばろう」と思えるので、自転車に乗るのが楽しくなる。個人的には、気温や湿度なども表示できると面白いと思う。

ルート検索時に利用できる8つのモード。気分や用途に合わせて楽な道を選んだり、トレーニング用に勾配のきつい道路を検索するのも面白い

隣の駅までのルートを検索してみた。距離と所要時間がわかるのはクルマ用のナビと同じ

「標高グラフ」ボタンを押すと、目的地までの標高がグラフで表示される。標高はナビ中にも表示され、何%の傾斜がどのくらいの距離続くか表示する機能も持つ