動画撮影は本体右側の「スタート/ストップボタン」を押すか、モニター左に表示されている「録画」のアイコンに触れればスタートする。終了も同じだ。ちなみに動画の撮影中でもボディ上部の「フォトボタン」を押せば、いつでも静止画が撮影できる。ただし動画は中断され、ファイルも分かれてしまうので注意したい。
手ぶれ補正は非常に強力だ。もっとも効果の高い「アクティブ」のまま撮影したが、ちょっと気をつけていれば、歩きながらの撮影でも見づらくなるほど画面がぶれることはなかった。アクティブでは撮影画角が狭くなり、ズーム倍率も違ってくるようだが、それでもこの強力な手ぶれ補正は魅力だ。ちなみに光学12倍ズームは、手ぶれ補正がアクティブ以外で可能になる。
撮影モードは「おまかせオート(iAUTO)」を使った。近ければ「マクロ」に、遠く広ければ「風景」に、人の顔がフレームに入れば「人物」にと、自動で切り替えてくれる。なにか操作をするとおまかせオートが外れることもあるが、モニター左下のアイコンに触れれば、すぐに元のモードに戻ってくれる。ほとんどこれで困ることはなかった。
便利だったのがモニター画面の左に表示されているズームアイコンだった。ボディ上部のズームレバーは動かし方でズームの速度が変わる優れものだが、やや操作がデリケートで、ついついズームが速くなり過ぎてしまう。その点モニターのズームアイコンを使うと、ズーム速度は一定ながら、いい感じの速さでズームしてくれるのだ。初心者はレバーを使わず、このアイコンを押して操作するのがお勧めだ。
追尾フォーカスもいい。使い方は簡単で、モニターに映っている被写体に触れるだけ。撮影中はもちろん、スタンバイの状態でも被写体をロックする。狙った被写体が多少フレームから外れても、短時間ならフレームに戻った時点でピントを合わせてくれる。
気になったところは、ボタン類やメニュー操作がデジタル一眼カメラのサクサク感に慣れていると、最初はちゃっと反応が遅く感じることか。とはいうものの、全体としてはとてもなじみやすい。初めてビデオを使う人でも、戸惑うことはないだろう。
花壇から空へパンしながら撮影。空にマゼンタが乗る様子がちょっと不自然 |
録画しながら階段を上がる。画面は揺れるが、見るのがつらいほどのぶれは起きない |
追尾フォーカスで公園のハトを撮影。ずっとハトにピントを合わせ続けてくれる |