PIXUS MX883をPCから使う場合に、中核となる付属ソフトが「SOLUTION MENU EX」だ。インストールするとデスクトップ上にショートカット一覧が表示され、そこから目的の機能を呼び出すランチャー的な役目を担う。

「Solution Menu EX」は、PIXUS MX883をPCから使うための付属ユーティリティ類を呼び出したり、キヤノンのWebサービスやサポートにアクセスするためのランチャーだ。メイン画面のほか、デスクトップ上に丸いボタンのウィジェットが追加される。ボタンは各機能へのショートカットになっており、おまかせスキャン、レイアウト印刷、写真印刷、メイン画面を表示、ショートカットメニューを非表示、という内容だ

「フォトプリント」メニューでは、写真を利用したさまざまな印刷を行える。写真印刷の各メニューからは、付属の印刷ユーティリティ「Easy-PhotoPrint EX」が起動する

「フォトプリント」メニューは、基本的に写真印刷用のアプリケーション「Easy-PhotoPrint EX」を起動する。画像を使ってアルバムや名刺、シールなどを簡単に作成することができるアプリケーションだ。キヤノンのプリンタ/複合機を使ったことのある人には、もはやお馴染みのアプリケーションだろう。

「スキャナーを使う」メニューには、「おまかせスキャン」、「OCR」、「メールに添付」といった項目がある

「おまかせスキャン」の画面はシンプルだが、必要な設定は用意されている

「OCR」メニューからスキャンすると、付属のOCRソフト「読取革命Lite」が起動する

「スキャナーを使う」メニューからは、PIXUS MX883にセットした原稿をスキャンして保存する「おまかせスキャン」のほか、スキャンした画像をメールしたり、付属のOCRソフト「読み取り革命Lite」でOCR処理を行うこともできる。スキャン系の付属ソフト「MP Navigator EX」を起動する場面も多い。例えば「保存した画像を開く」をクリックすると「Canon MP Navigater EX」が起動し、スキャンした画像をPDFに変換できるほか、上記の印刷ツール「Easy-PhotoPrint EX」と連携した画像印刷も可能だ。PDF形式で保存する場合は、パスワードによるセキュリティをかけることもできる。

「ヘルプと設定」からは、PIXUS MX883の本体側で登録したFAX短縮ダイヤルの編集や、新規登録が行える

「短縮ダイヤルツール」の画面。PIXUS MX883の液晶画面で登録するより、PCの広い画面で操作するほうが便利。登録したFAX番号は一覧表示されるので、確認しやすい

高機能&高性能でコストパフォーマンスも高い

PIXUS MX883を一通り使ってみて、FAX/ADF搭載の複合機としてとてもハイレベルでまとまっていると感じた。実売で2万円台の中盤から後半という価格にも、かなりの買い得感がある。FAX機能や両面読み取りADFを必要とし、なおかつ写真印刷の品質と速度も重視したいというユーザーにおすすめしたい。

■試用機の主な仕様
製品名 PIXUS MX883
印刷解像度 9,600×2,400dpi
インク 全5色(染料CMYBk、顔料Bk)
インク滴 最小1ピコリットル
ノズル数 合計4,608ノズル
給紙方法(容量) 普通紙専用給紙カセット(150枚)、後トレイ(普通紙150枚、はがき40枚)
イメージセンサー CIS
光学解像度 2,400×4,800dpi(原稿台)、600×600dpi(ADF)
ADF容量 最大35枚
FAX G3/スーパーG3、カラー対応
インタフェース USB 2.0、10BASE-T/100BASE-TX対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、メモリカードスロット
本体サイズ/重量 W491×D448×H218mm/約11.7kg
店頭予想価格 29,980円前後