PDFファイルのダイレクト印刷も可能
前面右側にはメモリカードスロットがあり、現状で使われているほとんどのメディアを読み書き可能だ。USBメモリとPictBridge用のUSBポートも用意されている(USBメモリはリードオンリー)。こうした外部記憶メディアは、保存してある画像をPIXUS MX883でダイレクト印刷するだけでなく、PIXUS MX883でスキャンした文書や受信したFAXデータを保存しておくこともできる。PDFファイルをダイレクト印刷できるのが大きな特徴だが、カラー印刷のみでモノクロ印刷はできない。PDFファイルのモノクロダイレクト印刷もぜひサポートして欲しかった。
「カード」時の液晶メニュー。本体に装着したメモリカードから、写真や文書を選択してダイレクト印刷する |
PDF印刷時は、用紙サイズと印刷品質、部数などを選択。写真印刷では用紙の種類のほか、赤目補正などといった細かい設定が可能だ |
なお、SDHCカードからのダイレクト写真印刷にかかった時間は、純正フォト用紙「キヤノン写真用紙・光沢プロ」のL判フチなし印刷、標準画質の設定で、おおむね20秒から30秒といったところだ。メモリカードの読み込み速度や印刷する写真のファイルサイズなどで変動するが、全体的に見ればかなり高速な部類といえる。印刷品質にもまったく問題ない。
ただし、コピーやFAX印刷、ビジネス文書やWebページの印刷などで普通紙を使う場合、カラー部分のにじみが大きくなったり、インクの水分で用紙が波打ってしまうことがある。両面印刷すると裏写りも目立ちやすい。カラーインクが染料なので仕方ないところではあるが、特に両面印刷するときは少し厚手のインクジェット用普通紙がおすすめだ。もしくは、普通紙は常にモノクロ印刷と割り切るのも1つの手だろう。普通紙のモノクロ印刷には顔料Bkインクが使われるで、にじみが少なく、両面印刷時の裏写りもそれほど気にならない。