話しをWM3500Rに戻そう。このWM3500R、先述したように重さは約120gと軽く、大きさは上着の胸ポケットにすっぽりと収まるほどコンパクトだ。しかも本格的な無線LANルータ機能を持っている。内蔵バッテリ最大約8時間の連続通信が可能なので、バッテリの持ちをほぼ気にしなくて済む。
USBケーブルでWM3500RとPCを接続すれば内蔵バッテリを使わずに使用できたり(USBバスパワーで動作)、三洋電機の「エネループ モバイルブースターシリーズ」が利用可能と、内蔵バッテリ以外の電源手段も用意されている。また、内蔵バッテリの寿命を長持ちさせたい人向けに、バッテリ容量が約70%になったら充電をストップする「ロングライフ充電」も可能だ。
外出時はWM3500RをモバイルWiMAXルータとして利用し、帰宅したら専用クレードルに装着すれば固定ブロードバンドルータへ早変わり |
WM3500Rは、ジャケットの胸ポケットにすっぽり収まるほどコンパクト。重さも約120gと軽量。胸ポケットに入れたまま、特に意識することなく携帯できる |
別売りの専用クレードルと組み合わせれば、固定設置のWiMAX無線LANブロードバンドルータへと早変わりする。クレードルには100BASE-TXの有線LANポート×1が搭載されているので、有線LANしか持たないデスクトップPCなどでも、WiMAXを使ったインターネット接続が可能だ。例えば、ADSL回線などで思うようなスピードが出ないような場合、いっそのことADSL回線を解約してしまい、WiMAXとWM3500Rを導入するというのも手だ。WiMAXの接続スピードに問題がなければ、自宅のインターネット回線とモバイル接続回線をWiMAXだけでまかなえる。
添付ツールを使えばPCとの接続も簡単
WM3500Rを使い始めるには、まずPCと接続して設定を行ったり、WiMAXの契約を済ませる必要がある。PCは無線LANかUSBで接続するが、無線LAN接続する場合は付属ツールの「らくらく無線スタートEX」を使うと簡単だ。このツールを起動してWM3500Rのボタンを押すというわずか数ステップで、WM3500Rとの接続と必要な設定が完了する。この方法で無線LAN接続すると、セキュリティの高いAESモードで通信されるため、安全性が高くなるメリットもある。
PCとWM3500Rの無線LAN接続を簡易化してくれる「らくらく無線スタートEX」。このツールを起動したら、WM3500R側の「らくらくスタートボタン」を電源ランプが点滅するまで押し続ける |
WM3500R側が待ち受け状態になり、らくらく無線スタートEXでWM3500Rが認識される。WM3500Rの電源ボタンがオレンジ色に変わるので、再度らくらくスタートボタンを電源ランプが緑色になるまで押し続ける |
PC側の無線LAN設定が完了。一連の操作は音声ガイドが流れるので、無線LANやPCの操作に詳しくない人でもスムーズに進むだろう |
らくらく無線スタートEXを使って接続すると、無線LANのセキュリティで暗号強度の高いAES方式が使われる。無線LANに詳しくないユーザーでも、高度なセキュリティで運用可能だ |
らくらく無線スタートEXをインストールすると、デスクトップ上に「クイック設定Web」というショートカットアイコンが作成される(WM3500Rの内部HTMLメニューにアクセス)。WebブラウザでWM3500RのHTMLメニューを開くと、各種の設定メニューにアクセスできる。初回のアクセスでWiMAXの契約を行うウィザードが表示されるので、必要なコースを選択し契約を行う。今回は、1日(24時間)600円で接続できる「UQ 1 day」を利用している。