ソフトバンクがiPhoneを国内で売り出した2008年を、孫社長は「スマートフォン元年」と指摘。この当時、国内ではWindows MobileやBlackBerryのような一部の端末は存在はしていたものの、基本的には従来の携帯電話(フィーチャーフォン)が主流だった。当時の国内携帯はインターネット機能、メール機能を備え、アプリによるゲームや機能拡張に対応しており、そういった高機能端末がない海外ではiPhoneが一気に広まったが、当初はiPhoneの展開に懐疑的な見方もあった。
それに対して、MacやiPodによるアップルのブランド、ソフトバンクによる積極的な拡販施策など、iPhone自体の魅力と行った複合的な要因が重なり、一気に国内にもスマートフォンブームが作り上げられた。
それに対して、ドコモがようやくスマートフォンへの取り組みを行ったのが09年の「HT-03A」からだが、本腰を入れ始めたのは今年の「Xperia」投入以降だ。さらにKDDIではスマートフォンへの取り組みを長らく口にしながら、ようやく今年6月にIS01/IS02の2機種を投入し、さらに11月には国内向けのおサイフケータイやワンセグなどに対応した「IS03」を投入することで、ようやく「本気」(小野寺社長)を見せ始めた。