CineBench R11.5(グラフ11)
MAXON Computer GmbH
http://www.cinebench.com/
ではそのレンダリングは? ということで1つ目がCineBenchのケース。ちなみに利用しているのは64bit版である。結果は?というとほぼ予想通りとなっているのが判る。Single CPUでもそれなりに差がついているのは構成を考えれば当然で、Multi CPUにすると今度はコアの数も大きく効いてくるからだ。
POV-RAY v3.7 beta 38a(グラフ12)
Persistence of Vision Raytracer Pty. Ltd
http://www.povray.org/
続いてPOV-RAYであるが、こちらもbeta 38aになっている。ちなみにPOV-RAY v3.7のbetaは32bit版と64bit版の両方が用意されており、当然ながら64bit版を使ってのテストである。
結果は? というと、これも殆どCineBenchと変わらないものとなっている。実際スコアの出し方がCineBenchと異なる(というか、CineBenchのスコアがむしろ謎といえる)から数値は全然違うが、グラフの形状が殆ど同じになっているあたりが、レンダリングに求められるCPUの性質を物語っているとも言えそうだ。
Intel Optimized SMP LINPACK Benchmark package 10.2.5.013(グラフ13)
Intel
http://software.intel.com/
こちらもMKL(Intel Math Kernel Library)がVersion 10.2 Update 5にバージョンアップしているのにあわせ、バージョンが上がっている。ちなみにこのテスト、パラメータファイルの形でproblem sizeとleading dimensionsを与えているのだが、横軸のSizeというのはこの両方に掛かる。つまりSizeが10000というのは、problem sizeとleading dimensionsの両方を10000にしているというわけだ。この結果、例えばSizeが2000の場合はトータルとしてのデータ量が10000の倍になるわけだが、この20000あたりが丁度3GBメモリで収まるか否かの一つの境目のようで、18000では圧倒的に高い結果を出していたCore i7系が20000ではCore i5-650にも劣るスコアになったのは、メモリが溢れて一部HDDアクセスが発生し始めているためではないかと思われる。
絶対的なピーク値としても、Core i7-980Xが47.82、Core i7-970Xが45.61、Core i5-650が21.56で、3コアあっても差が2倍強でしかないのは、やはりメモリアクセスなどの要因が大きく関係していると思われる。まぁそれ以前に相変わらずIntelのLinpackが、HyperThreadingを有効にすると性能がさがるのも無関係ではないだろうが。