本製品の一番の特徴は、ハードウェアトランスコード機能を搭載した点。これによりMPEG-4 AVC/H.264形式による番組録画が可能となり、通常の15倍という長時間録画が実現できる。各種デジタル放送を高精細なまま、より多く録画できるようになったのだ。
実際に録画して比べてみたところ、30分の番組を録画した際にDRモード(フォーマット:MPEG-2 TS)だと容量はだいたい3.5GB程度。一方、15倍録画のHR15モード(フォーマット:H.264/AVC)で同じく30分間録画したファイルの容量は約370MBと、大幅な容量削減が実現した。
画質のほうも、DRモードとHR15モードとの間で、大きな劣化はほとんど認められず、気になる番組は、とりあえずドンドン録り貯めたいという人には、非常にありがたいだろう。
TVキャプチャは使ってみたいけど、手持ちのPCがノートPCやネットブックだと動作が重すぎて使い物にならなそう・・・このように考えている人は多いのではないだろうか。「GV-MVP/XZ」ではハイビジョン画質はそのままに、番組情報や字幕・データ放送の表示機能を制限させることでPCへの負荷を抑える「Netbookモード」を、従来モデルに引き続き採用。それに加えて、前述のハードウェアトランスコード機能を利用した「Netbook SDモード」も新たに導入している。
この「Netbook SDモード」では、視聴している番組の解像度をDVD相当のSD画質にリアルタイムで変換。これにより、PCにかかる負荷が大幅に抑えられるのだ。
そこで、実際に本製品をセットしたネットブックで各モードのCPU使用率をチェックしてみた。すると低負荷モードを選択しない通常時だと95%前後で推移していたCPU使用率が、「Netbook SDモード」で動作させると30%台前半にまで低下。また、実際に目にした印象でも、低負荷モードを選択しない際に見受けられた映像のカクつきが「Netbook SDモード」だとほとんど感じられなかった。
ちなみに、この「Netbook SDモード」と「Netbookモード」は併用させることも可能だ。これらを併用させると、より低負荷での作動が可能ということだったが、実際にCPU使用率を確認したところ「Netbook SDモード」とさほど変わらない結果に。とはいえ軽快に動くのは変わりなかった。