ACアダプタは約1kgと超弩級、バッテリ駆動時間はUPSのような使い方
重さが5kgを超える本製品だが、重いのは本体だけではない。ACアダプタもなかなか強力で、1032g、つまりは1.03kgの重さがある。これは本製品が、CPUも、GPUもウルトラハイエンドと呼んでいいコンポーネントを採用しているため、消費電力が非常に大きくなっているためだ。ACアダプタの出力は230Wで、通常のThinkPad用として用意されている90Wや65Wの数倍にもなっているため、大型になっているのだ。このため、常に持ち歩くというよりは、デモンストレーションの時や、社内で移動して使う、車で移動して使うなどの用途が考えられているということができるだろう。
ただし、一応バッテリも用意されており、10.8V/7.8Ah 84.2Whの容量のバッテリを利用することができる。容量でいえば、一般的なノートPCの容量である50Wh程度を遙かに上回る大容量バッテリだが、それでも本体側の消費電力が大きいので、JEITA測定法 1.0で2.2時間となっており、長時間のバッテリ駆動はあまり期待しない方がいいだろう。従って、停電になったときでもバッテリで利用できる、という程度に考えておくといいだろう。
本体が大きいのでバッテリも小さく感じるが、84.2Whと容量が大きなバッテリなので、バッテリも結構な大きさ |
ACアダプタは実測値で1.036kgもある。ちょっとしたネットブックの重量はある。基本的には自動車で移動するような時に持ち運べると思っていた方がいいだろう |
マシンへの投資分を回収できるクリエイターなどのプロユーザーにお薦めしたいツール
以上のように、ThinkPad W701dsは、標準状態でセカンダリディスプレイが用意されていること、オプションでデジタイザーがチョイスできること、CPUがクアッドコアで、GPUもデスクトップPC向けのハイエンドGPU並の性能を持つQuadroを採用していることなど非常に強力なスペックを持っている。
ただ、正直に言って、プロユーザーではない一般的なビジネスユーザーやSOHOなどにはちょっと重すぎるスペックで、ハイエンドマシンが好きだというユーザーでも、ここまでのスペックは必要ないだろう。スペックも超弩級だが、価格も40万円台からと超弩級であり、一般ユーザーにとっては高嶺の花であるのは事実だ。
しかし、3D Studio MAXのような3Dコンテンツを作るアプリケーションを利用する必要があるプロユーザーなら話は別だろう。すでに述べたように、ISVアプリケーション認定を取得しているので、プロユースのアプリケーションも安心して利用でき、かつ社内での移動や、プレゼンテーションなどで客先にいく場合でもデスクトップPCを持って歩くよりは楽に移動できる。
そうした意味で、処理能力の効率が仕事の能率につながるようなクリエイターやプロユーザーで、必要ならばなんとか持ち歩きができるようなノートPCを探している場合などにオススメといえるだろう。