ハイスペックながらも、ThinkPadの歴史と伝統はきちんと受け継いでいる
ここまで述べてきたように、本製品はプロ向けのモバイルワークステーションという位置づけというこもあり、そのハードウェアのスペックはちょっとしたデスクトップなど真っ青な仕様となっている。が、もちろんThinkPadの、ThinkPadたるゆえんともいえる使い勝手の良さなどは、他のThinkPadシリーズ同様に確保されている。
キーボードは、ThinkPadの特徴と言ってよい、7列配列のキーボードが採用されている。ただし、本製品の場合は17インチワイド液晶を搭載しているため、フルサイズのキーピッチを採用したキーボードでも、スペースに余裕がでてしまう。そこで、本製品では右側に10キーが搭載されており、使い勝手はどちらかと言うとデスクトップPCのようだ。なお、キーボードだが、T4x0sシリーズ、T410/510などで採用されているESCキーやDeleteキーが大型されている新世代の7列配列キーボードではなく、従来型のモデルとなっている。新しい方がすばらしいという訳ではないと思うが、今後はそちらが標準になっていくと思われるので、本製品でもそちらでもよかったのではないかとは思った。
ポインティングデバイスは、スティック型のトラックポイントと、パッド型のタッチパッドの2つが搭載されている。2つ同時に利用することも可能だし、どちらかだけを使うという使い方も可能だ。なお、パッドにはスクロール専用にしたり、一部のエリアを特定の機能に割り当てるという使い方も可能なので、トラックポイントをメインにして、タッチパッドの方はサブとして使うという使い方も可能だ。
各種ポートだが、左側面にはUSBポート、USB/eSATA共通ポート。IEEE1394(4ピン)、カードスロット×2が用意されている。カードスロットはCTO時に、
(1)ExpressCardスロット/CFカードスロット
(2)2つのExpressCardスロット
(3)ExpressCardスロット/スマートカードスロット
という組み合わせが可能になっている。今回のレビューに利用した機材はExpressCardスロットとCFカードスロットが用意されていた。
本体の右側面にはUSBポート×3、モデム、デジタイザーペン収納、光学ドライブが用意されており、本体の前面にはオーディオの入出力とSDカードスロットが用意されている。
本体の左側面。左からUSBポート×1、eSATA/USBポート×1、IEEE1394(4ピン)、ExpressCard/34×2。ExpressCardスロットの下あたりにストレージベイがある |
本体の右側面。USBスロット×3(うち1つ=黄色は本体の電源オフ時にも電力を供給するUSBポート)、モデム、デジタイザー用ペン、光学ドライブ |
背面にはDisplayPort、アナログRGB、DVI-Dと3つのディスプレイ出力とイーサネットポートが用意されている。ディスプレイの出力は3つが用意されているが、3つ同時に使えるのではなく、本体のディスプレイも含めて最大で2つまで利用することができる。
本体前面右側には、メモリカードスロット、オーディオ入出力が用意されている |
本体背面。左からディスプレイポート、RGB出力、DVI-D、イーサネットポート。3つあるディスプレイ出力は最大で2つを選んで利用することができる |
無線関係だが、CTO時にBluetooth 2.1+EDRのありなし、無線LANないしは無線LAN+WiMAXのコンボのありなしから選択することができる。