講演でGundotra氏が見せたすべての新機能や機能強化が実現すれば、Androidは強力なスマートフォン・プラットフォームに進化する。もちろんAndroidプラットフォームにおいて、どの機能を利用するかは携帯電話メーカー、通信キャリア、アプリ開発者の判断次第であり、すべてをユーザーが利用できるようになるとは限らない。ただ冒頭のRubin氏の言葉にある通り、先進的な機能にだれもがアクセスできるチャンスがもたらされることで競争が促され、革新的なモバイル端末が登場する可能性が広がる。それはAndroid携帯の成長の数字に現れている。現在Androidデバイスを手がけるOEMは21社。48カ国で、通信キャリア59社が提供している。昨年末に1日あたり30,000ユニットだったAndroid携帯のアクティベーション数は、今年2月に60,000ユニットを突破し、現在は100,000ユニットを超えているそうだ。

Android携帯、1日あたりのアクティベーション数の推移

18カ月でAndroid携帯は60機種を超えた

アプリ開発者数は180,000人を突破

講演の最後にGundotra氏はモバイル広告を取り上げた。ちょうど、この日にGoogleが広告事業を開始してから10周年を迎えた。Googleには広告主とユーザーを結んできた長い実績があり、またローカル広告、ブランド広告、バナー広告など広告主の必要性に応えられる幅広い広告フォーマット、広告効果を高めるツール群を用意している。「広告事業は一日にしてならず」と、iAdでモバイル広告市場に参入してくるAppleを牽制する。

Googleの広告事業が10周年。われわれには数多くの広告主がいるとGundotra氏は集まった開発者にアピール

広告事業においてGoogleが最優先するのは関連性の高い広告のユーザーへの提供だ。そのためにはGoogleの広告にこだわらない。他社がプロデュースした広告をGoogleの広告プラットフォームで配信する機会も提供する。広告においても「オープンネスが革新につながる」と強調した。

米国におけるモバイル広告のリクエスト件数ではiPhoneを抜いてAndroid携帯がトップ

Medialetsが提供するリッチなモバイル広告の配信を、Google傘下のDoubleClickがサポート