第2の柱は20を超える「エンタープライズ」向け新機能。Android 2.1から始まったMicrosoftのExchange機能のサポートに、オートディスカバリ、パスワードポリシーの設定、グローバルアドレス一覧(GAL)などを追加。また、デバイス管理APIの追加により、リモートワイプや自動ロック機能などを持つアプリケーションを開発できるようになった。

第3の柱は「サービス」。「Application Data Backup API」「Cloud to Device Messaging API」「テザリング&ポータブルホットスポット」などが取り上げられた。AndroidではインストールしたアプリをバックアップするためのAPIがすでに用意されているが、Data Backup APIによりアプリに関連するデータのバックアップも可能になる。例えば健康管理アプリの場合、記録してきた体重などのデータもアプリと一緒にバックアップして新しいAndroid携帯に移動させられる。またバージョン2.2からアプリをSDカードにインストールまたは移動させられるようになった。

Cloud to Device Messaging APIについて、Gundotra氏は「マルチタスクの欠如を補うプッシュ通知ではない」とニヤリ。アプリサーバからのメッセージをGoogleのサーバがまとめ、ネットワークのレイテンシなども考慮して効率的にメッセージをデバイスに送信するが、単なるメッセージだけではなく、Androidの各種機能を直接動作させられる"Intent"も送れる。例えば、パソコン版のGoogleマップで調べた道順をAndroid携帯に送信、メッセージを受けたAndroid携帯は自動的にマップを起動してナビゲーションを表示する。

Googleマップで調べた道順をAndroid携帯に送信

メッセージ(Android Intent)を受信したAndroid携帯は自動的にマップを起動して道順表示を開始

WebブラウザからTechCrunchの記事のURLをAndroid携帯に送信

メッセージを受信したAndroid携帯は、自動的にブラウザが起動しTechCrunchの記事を表示

ポータブルホットスポット機能は、Wi-FiホットスポットとしてAndroid携帯に最高8台までのWi-Fiデバイスの接続を可能にする。またパソコンとUSBケーブルで接続し、Android携帯を3Gモデムとして利用できる。ただしテザリング機能は契約している通信キャリアが利用を認めている場合に限られる。

ポータブルホットスポット機能を有効に

iPad Wi-Fiモデルで、Android携帯のインターネット接続を共有